姉弟ゲンカ-8
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「信じらんない、確かに遠慮しないでとは言ったけど……」
あれから我慢出来ず数回同じ事を繰り返し、気が付いたらすでに窓の外がオレンジ色に染まっていた。
「自分でも信じらんない。こんなに出来るとは思わなかった」
「雅の、ばか。本物の馬鹿。お姉ちゃん相手に、ここまでやるの?信じらんない」
受け入れたのは他でもないまりなである。
だから、今更後悔するのは格好悪いぜ。起きてしまったのはしょうがないから、問題はこれからどうするのかである。
「俺は楽しかったぜ。こんなにじゃれあったの、ガキの頃以来だからな」
「悪ふざけじゃ済まないでしょ……雅、責任取ってよね」
「わかってるよ、まりな」
もう一度キスをしたら、姉は唇を尖らせた。
仕方ないから、今からご機嫌斜めなお姉様を慰めてあげるとしますか。
「まだもう少し時間はあるだろ。な?」
「……ばか……」
〜おしまい〜