第1話 新妻の夜-4
裸になった裕一が紗希の両足の間に身体を入れる。
妻の美しい身体に昂ぶっているのか、裕一の息は乱れていた。
二人の性器は、夫婦の愛の営みをするのに十分な状態だった。
裕一が紗希の中へと入ってくる。
目を閉じたままの紗希。夫を導こうと、身を反らせ、甘い息を漏らした。
裕一がゆっくりと腰を動かし始める。
夫の動きに呼応するように、小さく開いた紗希の口から喘ぎが漏れた。
紗希の細い腕が裕一の体に回される。
繋がったまま唇を重ねる二人。
裕一の腰は動き続けていた。
ゆっくりと、ゆっくりと、どこまでも優しい夫の行為であった……。
深い眠りに落ちた裕一が隣で寝息を立てている。
暗闇の中、紗希は一人、モヤモヤとした思いを抱えていた。
もともと裕一も紗希も、セックスというものに対して執着心が低く、結婚前は、裕一とのセックスの回数は、決して多くなかった。
このところ、ようやく夫婦の営みが人並みになってきたのだった。
そのためだろうか。紗希の性欲は高まっていた。
裕一に抱かれたばかりだというのに、紗希の身体は火照り、くすぶり続けていた。
(裕一さんにもっといっぱいして欲しいな……)
(まだ、アソコの奥が熱いわ……)
(裕一さんに、もっと激しく、力強く攻めて欲しい……)
(やだ……。私ったら、なんて、はしたないこと考えているの)
(こうして、裕一さんに愛されるだけでも十分、幸福なことじゃない)
新妻は昂ぶる性欲を押さえ込み、夫の愛情に充足感を高めながら眠りにつくのであった……。
【続く】