赤い眼-15
「……キスはダメ……でも!他は良いって言うかっ!正直、ヤリたいって言うか……」
しどろもどろになりながらまくし立てるカリオペを、呆気にとられて見ていた少年はいきなり吹き出して笑った。
「はははっ、マジで変な奴っ!!」
血まみれで倒れてた奴隷男とヤリたいなんて酔狂すぎる。
そう言って笑う少年だったが、カリオペにとって奴隷だとかは関係ない。
人間なんてターゲットかそうでないかのどっちかだ。
唯一の例外がこの少年……だから、もっと近づきたい……そう思ったのだ。
「ははっ…後悔しないな?」
涙目になるまで笑っていた少年がカリオペににじり寄る。
「しないもん」
少年の蒼い目が嬉しそうに細められ、ゆっくり顔が近づく。
「あ、でも私シャワー浴びてなっんっ」
雨に濡れたままだったカリオペは身体を反らそうとしたが、それより早く動いた少年の腕に捕まった。
「構わねぇ……つうか我慢できねぇ」
少年はカリオペをしっかりと抱いて頬に唇を落とす。
そのまま味見をするように舌であちこちを舐めていった。
「ぁ……ふっ」
耳のふちを辿られた時、カリオペの身体が小さく反応する。
「耳、好きなんだ?」
「ふやぁっあ」
耳を舐められながらそこで喋られてカリオペは身悶えした。
(なにこれぇ〜)
今までだっていくらでも愛撫された場所なのに、ここまで……。
「あぁんっ」
じゅぼっと舌が中に入ってきてくちゅくちゅとねぶる。
「ぁうぅっやあん」
身体を捻ってそれから逃げようとするカリオペを、少年はひょいっと抱え上げた。
「きゃっ」
まさかこんな小さな少年に抱き上げられるとは思ってなかったカリオペは慌てて少年にしがみつく。
「凄ぇだろ?」
これも薬物投与のおかげらしい……奴隷皆がこんなになったらたまったもんじゃないな、とカリオペは思う。
少年はベットに移動し、カリオペを押し倒して額を合わせた。