女の手紙 その2-7
その彼の為の性処理の女として尽くしながらも、客の相手をすることもある。
女にとって、言われるままに客に抱かれても、
唐沢に愛されているという実感だけで来ている女は数人いた。
女を知り尽くした唐沢だからこそ、店も維持できているのだろう。
彼は、こういう世界で熾烈に生きてきた男であり、危ない橋も渡ってきた男だった。
何度ともなく、危うく手入れを受けそうになったときがあったが、
それも客の中に当局に目が利く者がいて、それで事なきを得ているのだ。
その階にある別室に、店長の唐沢と君恵がいた。
落ち着いたその部屋には、高級なソファとベッドがゆったりと置いてある。
テーブルには上等なワインとグラスなどが並べてあった。
どうやら二人は、ワイングラスを傾けて心地がよい。
「さあ、落ち着きましたかね、君恵さん」
「あ、はい・・」
「では、これから私が客に対するやりかたを教えよう」
「お願い致します」
「では、まずは下着だけになってごらん」
「あぁ、わかりました」
君恵は恥ずかしそうに、唐沢に背を向けてブラジャーとショーツだけになった。
何となくこんなことを予想して、いつもよりも洒落た下着を身につけていた。
(これで、よかったのね・・もう引き返せないわ)
そう、思うと身体が震えるような身震いをしたが、眼を瞑り決心をし熱い息を吐いた。
後ろを振り返り、唐沢を見つめる君恵は凛とした美しさがあった。
その豊満な身体をした君恵が下着だけで、唐沢の前に立っていた。
彼女の雪のように白い身体を見て唐沢は思った。
(この女は素晴らしい、私が出会った中でも一番かもしれない・・)
そう思うと彼の一物は下半身でムクムクと固さを増していった。
「さあ、こっちへ来て、私の服を脱がせておくれ」
「あん、はい・・」
その部屋では唐沢という男と、
美しい君恵との妖しい絡まりがどうやら始まるようである。