コスプレタイム-2
黒のビキニの下着姿にまで脱がされてしまった龍は、部屋の真ん中に立たされていた。
「もともとビキニ穿いてるから、そのままスコート穿いてもOKだよね、春菜。」
「そうだね。黒でなかなか妖艶な感じもするしね。」
「でも、この、」真雪は床からピンクの小さなショーツを拾い上げた。「あたしのレース付きのランジェリーも穿いてもらいたいな。」
「そうね。それもいいね。後で穿き替えてもらって撮ろうよ。」
「よし、決まり!」
龍は黒のビキニの上に、テニス用の短い白のスコートを穿かされた。上はスポーツメーカーのロゴの入ったレディスの半袖テニスシャツ。
「おお!なかなかだね。」
「うん。イケてる。龍くん肩が逞しいから、半袖でもぱつぱつのウェッジスリーブみたいになってるけど、それがまたいいね。」
「・・・・い、今どきスコートなんて穿くテニス部員なんているの?」龍がぼそっと言った。
「学校の部活動じゃ見られないけど、プロの世界では健在だよ。でも、龍が穿くとこれもほとんどミニスカ状態だね。」
「いい感じ!」春菜は下から見上げるようなアングルでカメラのシャッターを押した。
「ちゃんとパンチラ状態で撮れた?春菜。」
「ばっちりよ。任せて。」
「エロおやじの盗撮行為かっ!」龍は振り向いて叫んだ。
「スポーツウェア、第二弾っ!」真雪が叫んだ。
「オトコどもが萌えるブルマに体操着っ!」
「だから、今どきブルマなんて穿いてる女のコ、いないって。しかもなんで俺がオトコどもを萌やす必要があんのさ。」
「女のコでも男のコでも、そんな格好してるのいないから希少価値で萌えるんでしょ。はい、さっさと着替える。」真雪が龍の下着に手を掛けた。「龍が穿いてるの見たら、きっとオトコも萌えるよ。」
「ちょ、ちょっと待って!じ、自分でやるから。」
龍は真雪と春菜に背を向け、下着を脱ぎ始めた。ちらりと後ろを振り向いた龍は、春菜も真雪も舐めるような視線でこちらを見つめているのに気づいた。
「ま、真雪はともかく、春菜さんまで、そんなにじろじろ見ちゃって・・・・。」
「龍くんのお尻って、きゅっと締まっててかわいいね。」春菜がはしゃぎながら言った。
「は、春菜さんはイヤじゃないの?オトコのハダカ見るの。」
「男性のハダカがイヤでヌードデッサンができるわけないじゃない。全然平気よ、私。ケンのハダカもいままでいっぱいデッサンしたしね。でも龍くんの体型、ほんとにケンと変わらないね。」
「相手が悪かったか・・・・。」
龍はその赤いパンツを穿き終えた。
「か、かなり派手なブルマだね・・・。それに、異様に短くない?」龍は身に着けたものと同じように顔も真っ赤になっていた。
「実はそれ、レーシングショーツ。」
「だろうね。」龍はそろいのトップスも身に着けた。丈の短いへそが見えるほどのタンクトップだった。
「あなたがいつも穿いてるビキニとほとんど変わらないでしょ?」
「穿き心地はね。ちょっときつめかな・・・。でも、これ、どこかで見たことがあるような・・・。」
「それ夏輝のだよ。」
「えええっ?!」龍は大声を出した。
「龍に穿かせるから貸して、って言ったら快く貸してくれた。いい友だちだよ。」
「だ、だめだろ、そんな、な、夏輝さんのを俺が穿いちゃ。修平さんにぶっとばされるよ!」
「大丈夫。しゅうちゃんも笑ってた。写真ができたら見せろ、って言ってたし。」
「やめてっ!絶対に修平さんに見せたりしないで!」
「そうはいかないよ。写真見せる条件で貸してもらったんだから。」
「こ、こんなの穿いたら、お、俺・・・・。」龍は身体をもぞもぞし始めた。
「どうしたの?龍、顔、ますます赤くなってるよ。」真雪が言った。
「息も荒いし・・・。」春菜も言った。
「こ、これ、な、夏輝さんが身に着けてたもの・・・なんでしょ?」
「やだー、龍ったら!興奮しちゃってー!」真雪が叫んだとたん、パシャッ!フラッシュが光り、カメラから目を離した春菜がにっこりと笑った。「かわいいよ、龍くん。」