ハートのジャック-6
「ナオ、成長したな〜」
と明らかに胸を見てる。
げ!あたし、下着姿だったよ!
隠すもの!隠すもの!
必死であたりを見回すけど
そんなものはなくて・・・
そんなことをしているうちに
ヒロくんの整った顔はあたしの真上にあった。
お兄ちゃんはどこで何をしてるのよ!
そんなあたしの心を読んだのか
「マサはバイト先に急に呼ばれたんだ。
2時間ぐらいで帰るからゲームでもしとけって言われたんだけど・・・」
と、身をかがめてあたしの耳元で小声で話すヒロくんに
ゾクッとした。
「ナオ・・・オレとゲームより楽しいこと、しよっか?」
ゲームより楽しいこと?
なに?
何する気?
あの頃から。
あたしに一切構わなくなったヒロくん。
急にあたしの部屋に来て
お兄ちゃんがいないから
ゲームより楽しいことをしようって・・・
何するの?