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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈幼き獲物・銭森美津紀〉-2

『最高級の黒伽羅だ。これは高値で売れる代物だぞ?……それに見合う娘は居るのかな?』


オヤジは前歯の無い口を開け、黄色い歯を見せた。
色欲に憑かれ、少女の清純を我が物にしたい性欲獣の本性が、チラリと見えた。


『……もちろん、黒伽羅に見合う娘を捕まえてきましたよ』


専務は自信満々に答え、白い歯を見せた。


伽羅とは香木の事で、小さな壺の中で焚くと芳醇な香りを放つ。
6世紀末の頃から楽しまれていたもので、香道として嗜まれている。
その香りは『嗅ぐ』とは言わず『聞く』と表現され、日本独自の芸能として昇華されている。
香木も乱獲が進んで希少価値が上がり、非常に高価な物となっており、サロトは自分の欲求を満たす為に、香木を餌にして修に少女を拉致させていたのだ。

端から香木など金の鳴る木でしかなく、そんな物より美少女の肉体を嗜みたいのだ。
修もタダで美少女を拉致し、航海の途中で気に入った少女をレイプし、貴重な香木や木材と引き替えにヤリ棄てる事が出来る。

互いの利害は一致しているし、性癖も似たようなもの。

奇妙な仲間意識の中で、売買は成立していた。



『ほう?そんな良い娘が手に入ったのか?早く見せてくれ!』


サロトは贅肉を揺らしてタラップを駆け登り、甲板を駆け抜けて船内を走った。
狭い通路の突き当たりの扉を開けると、そこは少女達の排泄物や、男達の精液の臭いの混じった悪臭が充満していた。
その中に並んだ檻を見回し、一人の少女にサロトは気が付いた。
幼い顔立ちに似合わぬ身体を持つ少女……サロトは床に転がる文乃を跨ぎ、美津紀の傍に飛んだ。


『ほぉ〜……これは……』


サロトは檻の中に手を入れると、無造作に髪を掴んで顔を上げさせた。
長旅で疲れているはずなのに、その少女はサロトの顔を見るや表情を変え、敵意を剥き出して睨んできた。


『その娘がお気に入りですか?トイレは“出来る”ようになりましたが、まだ懐かないんですよねぇ』


某国の言葉など知らない美津紀だったが、自分達を蔑んだ台詞を吐いている事だけは想像出来ていたし、その黒い小肥りのオヤジが取引先の憎きオヤジだと直感的に理解していた。

あおい、真希、芽衣、夏帆、そして文乃……彼女達の共通の敵はあのハゲオヤジであり、金髪の専務は単なる手下でしかない……風前の灯だった怒りの炎は高く舞い上がり、尽きかけた体力も気力も漲ってくるのを感じた……。


『早いトコ私の家まで運べ!ホラ、早くしないか!!』

「な、何すんだオマエらぁ!!やめ…ろ………」


サロトの手下達は美津紀の髪を四方から掴むと、その上げられた顔に白いタオルを押し当てた。
そのタオルに薬品が浸みていたのは分かっていたが、ガッチリと押さえられては為す術も無い。
苦し紛れの一呼吸で、美津紀の意識は漆黒の闇に落ちた……。





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