一人エッチタイム-2
「その写真集、いいおかずになってたみたい。一時期毎晩のように喘ぎ声が聞こえてたもん。部屋から。」
「そうなんだー。」
「なに、真雪嬉しそうに。」
「いや、龍の一人エッチ、見てみたいな、と思ってさ。」
「今夜リクエストしてみたら?」
「そうだね。言ってみようかな。」
「でもね、あいつ、いっぱい出すんだな、これが。シーツのシミが異様に広範囲だったし、ゴミ箱もティッシュの山だったからね。」
「え?いっぱい?出す?」
「そ。白い液を。あんた知ってるんじゃないの?」
「た、確かにいっぱい・・・・かも。」
「そうか、真雪は龍しか知らないか。他と比較のしようがないね。でもそれはたぶん遺伝。」
「遺伝?」
「父親のケンジも、量がハンパないんだよ。」
「そ、そうなんだ。」真雪は恥ずかしそうに言った。
「学生の頃、あたし彼にぶっかけられたことがあってさ、もう、出すわ出すわ、腹から胸からどろどろのぬるぬる。」
「ちょ、ちょっと待ってよ。学生の時、って、ミカさんとケンジおじがつき合い始めたの、ミカさんの卒業間近だったんでしょ?もうそんなこと・・・・。」
「そう。あたしが四年生だった時の12月、彼の誕生日からつき合い始めたんだけど、実はね、あの人に液をかけられたのは、そのつき合い始める丁度一年前。ケンジの十九歳の誕生日。」
「ええっ?!まだ恋人同士でもないのに、そんなこと?しかも誕生日って・・・・。」
「話せば長くなるけど、その時ケンジは酔っぱらってて、判断力が鈍ってたんだよ。」
「にしても、身体にかけるなんて普通じゃないよ。ケンジおじがそんなことするとは到底思えないんだけど・・・。」
「あたしをマユミだと思いこんでたんだ。その時。」
「えっ?うちのママ?」
「そ。似てるでしょ?あたしたち。見た目。」
「そう言えばそうだけど・・・。」
「恋人のマユミだと思いこんだまま繋がって、あと少しでクライマックスって時に、あたしがマユミじゃないことに気づいて、慌てて抜いて、その始末。」
「出しちゃったってわけなんだ。身体に。」
「そ。でさ、ケンジ、その後ハダカのまんま床に土下座してあたしに謝りまくったんだよ。」
「それでこそ、ケンジおじ。」
「封印したい記憶ナンバーワンなんだってさ、彼にとって。」
「でしょうね。」
「でも、ほんとにすごい量だったよ。仰向けのあたしの身体からだらだら流れ落ちるほど。あたしも信じられなかったもの。」
「そ、そんなに?」
「水鉄砲みたいに強烈な勢いだし、一回一回の量も多いし。その上反射の回数も、まだ出すの?ってぐらい何度も出すし。でも、その分あたしも長く感じていられるから嬉しいんだけどね。」
「い、今もそうなの?」真雪は恥ずかしげに訊いた。
「うん。相変わらず。衰え知らずだね。」
「龍もそうなのかな・・・。」
「あいつがあんたの中でイった後が大変なんじゃないの?」
「そ、そうなのかな・・・。あたし、それが普通だって思ってるから・・・。」
「そりゃそうだ。」ミカは笑った。