〈過去を漁る黒鉄の檻〉-14
「うあぁッ!!あ〜〜〜ッ!!!」
「!!!」
刑事としての気丈さを取り戻した美津紀を嘲笑うように、専務の悪戯に文乃の股間は制御を失い、生臭い噴水を噴き上げた。
眉も目尻も情けなく垂れ下がり、ボロボロになりながら文乃は悲鳴をあげると、またも大量の淫水を噴き上げ、駄々っ子のように泣きじゃくって項垂れてしまった。
『絶対許さないんじゃねえのか?こんなに潮吹きやがってよぉ』
『クリト〇スも真っ赤にしやがって……なんとか言えよクソ牝が!』
『まだア〇ルで指にしゃぶりついてくるぞ?糞の穴でも感じるのか?…この変態豚ぁ!』
「……や…めて……やめてぇ…!!!」
表情からは気迫が消え、肉体は牡の刺激を欲して疼いている……憎らしい指技の連続に“全て”を丸裸にされてしまった文乃には、もう何も言葉に出来なかった……専務への罵倒すら空々しく、自らを取り繕う台詞すら滑稽でしかない……勝利を確信した専務は、ついにズボンを脱いで滾る肉棒を曝した……文乃に、敗北した証を焼き付ける為に……。
「やめて…やめてぇ!!嫌あぁぁッ!!!」
「!!!!」
専務の曝した肉塊はあまりにも大きく、初めて男性器を見た美津紀には“こん棒”のように見え、野蛮で原始的な凶器としか思えない代物だった。
もはや文乃は刑事である事も忘れてしまったようで、握り拳のような赤黒い亀頭に慄き、子供のような泣き顔で喚き散らしていた。
『あおいはヒイヒイ泣いて悦んでくれたぞ?……お前はどうかなぁ?』
「そ…そんなの入らな……!?…ぅがッ!?あ"〜〜〜ッ!!!」
「ふ…文乃さん……?嫌あぁぁぁぁッ!!!」
肉汁が飛び散る破壊音の後、専務は泣き狂う文乃をしっかりと抱きしめて下腹部を密着させていった……目を見開いて乱れ泣き、助けを求める視線が美津紀の瞳に突き刺さる……あの男の性器が、文乃の性器を貫通したのだと美津紀の幼い思考回路は理解した……。
『見てみろ……奥までズッポリ入ってるぞぉ!』
「やあぁぁぁぁぁ!!!」
専務は両手で文乃の側頭部の髪を掴むと、強引に下半身の結合部を見せ付けた。
文乃は、自分の股間にあんな巨大なモノが収まるのが信じられなかったのか、それともこんな非道な男と性交に至ってしまった現実を受け入れられないのか、呆然とも絶望とも取れぬ表情で泣き叫び、またも美津紀の方を見た。
檻の中に窮屈に収まり、自分と同じかそれ以上に無力な美津紀に、一体何が出来るというのか?
そんな簡単な事すら分からなくなるほどに、文乃は追い詰められていた。