〈過去を漁る黒鉄の檻〉-12
「やめろぉぉ!!文乃さんから離れろぉ!!離れろって言ってるだろ!!!」
大粒の涙は檻をすり抜け、冷たい鉄の床に砕けて散る……無力で未熟な刑事の前で、美貌の刑事が更に股間を開かれていく……如何に鍛えられた身体といえど、男の腕力に対しては、抵抗は微力なものでしかなった……。
「ああッ!!……離…せぇ!!!」
肩に担がれた脚を左右から引かれると、文乃の股間は真一文字に拡げられてしまった。
後ろ手で宙に浮いた文乃の女体に、専務や男達の指先は執拗なまでに擽りを入れ、振り払えない《愛撫》を与えて止めない。
文乃の顔は紅潮し、眉も目尻も吊り上げて、楽しそうに股間をまさぐる専務を睨む。
怒りに捲れた唇はブルブルと震え、抵抗に荒れた呼吸に鼻穴は拡がったまま。
全身に走る性的な刺激を遮断しようと、筋肉はピリピリと痙攣を見せ、ヌメヌメと身体は汗に光る。
妖しい色香を放ち始めた自身の容姿に、まだ文乃は気付いてはいないようだ……。
専務は更にパンティーの前みごろをむんずと掴んで股布を割れ目に食い込ませ、その陰影の周囲を人差し指でなぞっては擽っていく。勝ち気な瞳に溜まりっぱなしの涙がキラリと輝いた瞬間、専務の瞳も負けじとギラついた。
『……この女、汚え《汁》を垂らしやがったぞ?』
「!!!!」
専務は股布を左右から摘んで拡げると、その布を美津紀の方へと向けた……文乃の視界に、覗き込み笑う男達と、呆然とした美津紀の顔が飛び込んできた……認めたくない“反応”が、皆に知られてしまった……。
「……ち、違う……美津紀さん……違うんだから!!」
喚く文乃の股間に専務が股布を押し当てると、その染みは一層大きくなり、その弁明は単なる言い訳にまで堕ちた……。
あおいや夏帆に対する過去の残虐な行いに、文乃が怒り狂っていたのは事実……しかし、憎き仇敵の刺激に肉体は陥落し、淫らな滴までも生み出してしまったのだ……。
『……なあ、俺の言った通りだろ?女ってのは、レイプされても気持ち良くなる薄汚えバカだってよぉ?』
「わ、私……アナタなんかに絶対……や、やめろぉぉぉッ!!!」
『なんだ。もうズボズボ指が入るぞ?だらし無え《牝》だ』
「〜〜ッ!!!」
美津紀の鼓膜を叩くのは、聴きたくない破廉恥な文乃の放つ“音”と、それを掻き消そうと発せられる哀しい叫び声……一気に毟り取られたパンティーは床にバラバラな死骸を晒し、全裸にされた文乃の身体には、もっと堕ちろと淫虐な指先が這い回る。
乳輪にブツブツと突起物を勃たせ、乳首は天井に向かって突き出てしまっている。
ムックリと膨らんだ秘肉はびっしりと生えた陰毛に隠れ、赤黒い肉花はペロンとはみ出し、溢れる牝汁を滴らせていた。
皺の多い紫色の肛門の周囲にも陰毛は生い茂り、充分に牡の相手が勤まる女体である事を、無言のうちに伝えていた。
普段は衣服によって隠されていた肉体は、美しくもあり醜くもある女体の本性丸出しの姿をしており、聖人君子の如き端麗な美顔は、それらを秘匿する為の偽りの仮面のよう。