〈過去を漁る黒鉄の檻〉-11
「やめろぉ!!こんな事して……やめろぉぉ!!」
「ぎぎ…ッ!!……ひ……ひ……」
曝された肌は汗が噴き出し、蛍光灯の光にキラキラと輝き始めた。
乳輪からはブツブツと突起物が現れ、更に乳輪自体も膨らませて乳首は勃起していった。
凛々しかった瞳はついに涙を溢れさせ、丸裸にされた胸元に弾けて消えていった。
『どうした文乃?さっきより汗っかきになったじゃないか?』
『随分と乳首がデカくなったなあ?そんなんで“大丈夫”かあ?フフフ……』
「くぅッ!!……う、煩いぃ!!」
焼けた鉄のように顔を真っ赤にして、文乃は小さな抵抗を示した。
なんとも弱々しい言葉での抵抗……それは刑事としての姿ではなく、一人の女性としての細やかな抵抗でしかなかった。
『ココも火照ってきたんじゃないか?この“柔らかい肉”がよぉ?』
「し、しつこい男ね!!いい加減にしなさいよ!!」
専務の指先は水色のパンティーに包まれた柔肉に触れ、プニプニと変形する弾力を楽しんでいた。
割れ目を避け、陰毛の生い茂る膨らみを撫でる。
その〈焦らし〉は徹底的であった。
文乃は零れそうな涙を揺らして、気丈な瞳を怒りに燃えあがらせた……如何に刑事といえど、性の羞恥心は普通の女性と変わらない……それでも弱々しい悲鳴をあげないのは、女の敵である専務ら鬼畜達に負けまいとする正義感だけで、どうにか踏み止まっているだけだ……数年前も少女達を拉致し、そして今現在も悪逆の限りを尽くす畜人共……正義の鎧を纏う文乃に、敗北を認めるような“台詞”など有り得なかった……。
『へへ……小さい胸のクセに張りだけは強いな』
「く…くくッ!!やめろぉ!!!」
『フフフフ……乳首とかクリト〇スとか触って欲しいんだろ?その顔に書いてあるぜ?』
「ふ、文乃さぁん!!…この檻から出せぇ!!出せよぉ!!!」
美津紀は枷を鉄柵にぶつけ、ガチャガチャと音を立てて藻掻いていた。
自分の目の前で文乃が汚されていく様は、美津紀にも耐えられない屈辱であった。
こんな男の数人くらい簡単に打ちのめす実力があるのに、少女に凶器を向けられたが故に、その《力》を封印するしかなかった。
強くて優しくて、いつも凛と輝いていた文乃……憧れの存在が、こんな汚らしい男達に弄ばれて嘲笑われてしまうのは、美津紀には残虐な仕打ちに等しかった。
この檻をブチ破り、枷を引き千切って飛び出し、この男達を叩きのめしたい欲求に駆られる……檻はミシリとも鳴かず、枷は両手首を握り締めたまま……悔しさのあまり、ついに美津紀の瞳から、涙がポロポロと零れた……。