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恋に変わるとき
【青春 恋愛小説】

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ロスト・バージン!?-5

ぬるりとナメクジが這うように蠢く舌は、鎖骨の辺りからゆっくり登って行ってやがてあたしの耳にたどり着く。


耳の外側をなぞってから、耳たぶを軽く噛まれた瞬間、あたしの身体の中心から電気が流れたような甘い衝撃を受けた。


「あっ……!」


いやらしい声が自分から出てしまったことに、慌てて唇を噛んで力を入れる。


でも、そのわずかな小さな声を耳元で確認した彼は、今度は大胆にあたしのコートを一気に身体から引き剥がした。


「臼井くん……! やめて、やめてよ……!」


どんどんあたしの服に手をかけていく彼の腕を掴みながらそうやって懇願し続けると、あたしの耳から唇を離した彼は、氷のように冷たい目であたしを見下ろすと、


「……処女捨ててえんだろ」


と、吐き捨てるように言ってなおもあたしの服を紐解いていった。


初めて見る、コイツの冷たい眼差しにゾワリと背中の産毛が逆立つ。


憎たらしいニヤケ顔も、屈託なく笑う顔もそこにはいなくて、冷たいながらも息を荒げている雄の顔が目の前にあった。


この人は、こんな冷たい顔で女の子を抱くの?


その表情が恐ろしいくらい冷ややかで、妖しくて、綺麗過ぎて、あたしは恐怖で枯れかけていた涙がまた滲んでくるのを感じながら息を呑んだ。







どんな魔法を使ったのか、気付けばあたしはいつの間にかブラジャーとショーツ、その上にキャミソールと言う、優真先輩にすら見せたことのない痴態をベッドの上でさらけ出していた。


これだけ手際よく女の服を脱がせられるなんて臼井陽介はどれだけセックスに慣れているのだろう。


焦らすようにあたしの肌を撫でる動作、首とか脇腹をなぞる指先が、ピクピク軽い痙攣をもたらす。


……でも。


気持ちいいことをされているはずなのに、どんどん強張っていく身体。


冷めた視線があたしを見下ろす度に沸き上がってくるあの感覚。


優真先輩にされかけた時に感じた以上の恐怖が次第にあたしを飲み込んでいく。


イヤ……、無理……、怖いよお……!!


キャミソールの裾から差し入れられた手が、あたしのブラジャーのホックを外した時、あたしは恐怖に耐えきれなくなって、






「いやあああ!!!」





と、部屋中に響き渡る声で泣き叫んで臼井陽介の身体を突き飛ばしていた。


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