露天風呂 瞳の番-1
【露天風呂 瞳 の番】
「あああん、ああん、んんん、あっ、いい、あああん」
瞳の喘ぎ声が露天の空へと抜けて行く。
この旅行で早くも3回目の自慰行為だ。しかし1回目はトイレの中、そして2回目が車内でコッソリ。取りあえず絶頂を迎えた瞳なのだが、喘ぎ声も出せない遠慮がちなオナニーに、瞳はとても物足らなさを感じていた。
しかし、この貸し切り状態の露天風呂は誰にも遠慮はいらない。初めは露天の下の無防備さに軽く弄っていたが、人目の無い状況は瞳を徐々に大胆にさせていった。
息子の新司に見られることを想像しながら大股を開き、新司に弄られることを想像しながら、パックリ覗いたワレメの中に指を滑り込ませて敏感な部分に刺激を与えた。
新司に吸われることを想像しながら乳首を引っ張り、舌で転がされることを想像しながらクリクリと乳首を摘まんだ。
その行為は徐々に激しさを増していき、瞳は愛する息子に犯されることを想像しながら、擦ったり、挿入したり、摘まんだりを繰り返し、いつもより激しく喘ぎながら思う存分自分の好きな部分を弄っていったのだ。
「あああん、ダ、ダメ、ダメエ〜、あああん、か、母さんにそんなこと、ああああん」
まさしく恵子が言っていた『ガーッ!』という状態である。
妖艶な女将は打ち水をしながら、美弥子らに対する接客について反省をしていた。
妖艶な外見で誤解されがちだが、実は生真面目な女将はそっち系の話題が苦手で、その話題になると客の前でもついつい態度に出てしまうのだ。
そんな女将に体調不良で急遽引退した先代女将の言葉が脳裏を過る。
『ええか、よう聞きや。何べんも言うけどお客さんは神さんなんやで。ワテらの仕事はその神さんに如何に満足してもらうかなんや。アンタみたいに変なお客さんやいうて直ぐに顔に出したらアカン。絶対にアカンのやで。ちょっとくらいのことは我慢してドッシリと構えみぃ、お客さんもそうそうムチャは言わんもんや。それをアンタみたいに厭な顔をするから益々お客さんは変な風になってしまうんやで。ドッシリ構えなはれ。ほんでお客さんの要望は聞いてあげて満足してもろたら、また次も来てくれるがな。でないと、こんな旅館なんか直ぐに潰れてまうで。アンタの代で潰したらアカン、あんじょう頑張りや』
説教の時だけなぜか関西弁をしゃべる東北出身の先代女将の言葉は、こんな時にスッキリと胸に沁みてくる。
(はい、お義母さん、いえ先代女将。あたし頑張ります)
天に向かって誓った女将の頭上に、露天風呂から抜けた瞳の喘ぎ声が降りて来た。
『ああああん、いい、いい、ああああん、露天オナニー最高ぉぉ、あああん』
(ま、まさか、あの人が真昼間から露天風呂で自慰行為を…)
卑猥な4人とは一線を引き、一人残った瞳に好感を持っていた女将だったが、結局その瞳も外に聞こえるくらいの喘ぎ声を上げている。女将の気力は一気に萎んでしまった。
「ダ、ダメよ、旅館のために頑張らないと」
女将が萎えそうな気力を振り絞ろうとした時だった。忠を先頭に淫らな4人が鬼気迫る勢いで温泉旅館に向かって来たのだ。
「ひいいいいいい」
女将の横を猛スピードですり抜ける忠。その形相を見て女将は腰を抜かしてしまった。しかし、反省したばかりの女将はさっきより少し成長していた。
「お、お客様、どうなされたんですか?」
女将はフラフラ立ち上がりながら、最後に横を通過した美弥子を呼び止めた。
「大変なのよお、こうしちゃいられないのよお」
エロいことを除けば恵子と同じく親切な美弥子は、慌てながらも女将の呼び止めに立ち止って答えた。
「な、何かお手伝いしましょうか?」
「お手伝いって言っても…」
美弥子は困った顔をして少し考えた。
「遠慮なく仰ってください」
美弥子は気配りが効きそうな女将の目を見ている内に、いいことを思い付いた。
「そうだわ!あたしもそれどころじゃないし、せっかくだから女将さんに頼んじゃお♪」
「はい、何なりとお申し付け下さい」
「うふふ、今から説明するわね」
そう言って美弥子は妖しく微笑んだ。
「は、はい…(ごきゅり)」
美弥子の雰囲気に少し後悔し始めた女将だったが、時すでに遅しだった。