非日常 - 冬と春の暖かさを --3
「・・・可愛いかも──」
「僕の娘だからねっ!」
耳聡い人だ。地獄耳だ。
これが親馬鹿ってやつなのか。
「ユウちゃん!!」
人形の髪をひとしきり撫でた後、その暖かな顔を今度は俺に向けた。
「ありがとう!!!」
この子なら親馬鹿になるのも仕方ないかもしれないな〜、なんて考えて
「ユウちゃんはパパと同じくらい、大好きだよ!」
ロリコンって呼ばれるかなぁ〜と横から痛い視線を感じながら、ゆっくり微笑んだ。
ほんの少し、冬が好きになった日。