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やっぱすっきゃねん!
【スポーツ その他小説】

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fainal2/2-62

「わたし、野球好きだし……それに、夏休みに試合を観たんです。そこの青葉中学の。
 そしたら、澤田って女子の選手が試合に出てて……その人を観て、自分もあんなふうになりたいなあって……」

 女の子の話を聞いて、佳代の胸は熱くなった。自分のプレイを見て、憧れを持ってくれた同性と出逢えたことに。

「頑張ってね!野球が好きなら必ずなれるからッ」

 女の子たちとわかれて自宅へと向かう道のり。佳代は歌い出したい気分だった。

「心残りはあったけど、最高の三年間だったな……」

 心残りである全国制覇は、ニ年後に、その意志を継いだ弟の修が成し遂げることとなるのだが、それはまた別の機会に。

(いい気分……)

 佳代は、来年もグランドに立つことを選んだ。
 再び、熱い夏が訪れるのを夢見て──



 「やっぱすっきゃねん!」完


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