8月10日-6
止めどなく涙を流す私の頭を、しょうちゃんは優しく撫でた。
「なに泣いてんのー。」
「…なんか、目から鱗で…」
「あ、それ涙じゃなくて鱗なのか。」
「…そう、鱗なの。」
そんな事を話しながら、私の頬を伝う涙をしょうちゃんは舌でなめとった。
「そんなやつ辞めて、俺みたいないい男と付き合えばいいのに。」
「…しょうちゃん、あたしの事別に好きじゃないでしょ。」
「えー、でも俺、利津子ちゃんと全然付き合えるよ」
「好きじゃないと、付き合っちゃいけないんだよ。」
「なにそれ、利津子ちゃんのケチー。」
そういいながら、しょうちゃんは私を押し倒した。