私について-7
付き合いが長くなり、彼から結婚の話しが出るようになった。
私は、仕事を続けたいからと嘘をついて、やんわりとそれを断り続けた。
彼と、結婚したくなかった。
彼は、あまりお金にならない仕事をしていて、経済力はなかった
でも、問題の本質はそこではなくて、なんとかなるという、浅はかな考えが、結局は嫌だったのかもしれない。
でも、彼と別れることが出来なかった。
太一を失ったら、私は一人ぼっちになってしまう。
「側にいてくれる誰か」を失わないために、私は彼を繋ぎ止めていた。
自分の体がますます沈んでいくのを感じた。