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雑踏の片隅で
【その他 官能小説】

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卒業-12

「ほらァ、もう少し近づいて、見なさいよ」
「あ……あ……」

 タケシはもう声も発することが出来ないほど、興奮の境地にいるようだ。
 フラフラと、魔法にでもかかったような覚束ない足取りで、タケシはあたしの膝下にしゃがみこんだ。
 あたしは、見やすいように、足を少し広げてやる。

「タケシ君、ここ、直接見るのってはじめて?」
「え、あ? ええ、はじめて、です」
「そうよね。すごくハァハァしちゃってるし。どう、あたしのって?」
「あ、あの……なんか複雑なかたちをしていて、見ているとドキドキします……」
「あたしも、見られてドキドキしているのよ。……ねぇ、昨日は、気持よかった?」
「は、はい……信じられないくらい、よかった、です」
「そう。それなら、タケシ君も、あたしにお返しをしなくちゃね」
「え、それは、どうやって?」
「タケシ君がずっと見てるそこ、触って……」

 あたしがそう呟くように言うと、タケシは一瞬固まったように動きを止めてから、迷いを振り切るようにおずおずと股間に手を伸ばしてきた。
 
「あっ……ん」

 タケシはあたしの体を固定するように左手で太ももを抑えて、右手であたしの恥丘にわずかに手を載せた。
 あたしのそこは、無毛に近い。体質なのか、産毛のようなものが少し茂っているだけだ。
 股間の秘裂が何にも隠れること無く、露出してしまってるのが照れくさい。
 タケシは恐る恐る、その秘裂に指先を伸ばして、なぞったりつついたりしている。
 僅かな刺激ながらも、外での行為という羞恥心も相まって、快感が少しづつ体に蓄積された。

「タケシ君、触られるの、気持ちいいわ……ねぇ、あたしのあそこ、どうなってる?」
「ああ……なんか、少し、濡れてきたような気がします……」
「あなたが、そうしたのよ……もう少し、そこの上のほうを、触って」
「こ、このあたり、ですか?」
「うっ! あ、それ、強いわ! ……もう、そこは、タケシ君のおちんちんの先っぽと一緒のようなとこだから……優しく、触って」
「ご、ごめんなさい……優しく、します」
「あ、ああ、そうよ……指先を濡らして、なぞったり、摘んだりして……いいわ、すごく」

 あたしの膨れ上がったクリトリスが、タケシの指で擦られて、濡れ光っている。
 他人と比べたことはないが、少し大きめなのか、膨れるとフードからはみ出て露出してしまう。
 それが、自身の性欲の強さを表しているようで少し恥ずかしかった。
 こんな、女性経験のない少年にそこを捏ねられるだけで、どうしようもなく感じてしまう。
 あたしの口元は自然と開いて、油断をすると大きな声が出てしまいそうだ。
 タケシは、いつの間にかあたしの股間に顔を近づけて、無我夢中であたしを追い詰めている。
 あたしは、思わず股間の近くにあったタケシの頭を掴んで、短い髪をグシャグシャにしてしまう。
 そして、その頭を自分の股間に引き寄せた。

「ねぇ……あたしがどうして欲しいか、分かるでしょう?」


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