プロローグ〜初日-1
中2の夏休みに少女ヌードモデルを体験したなつ子は、高校進学も早々と決まった年明けに久しぶりに監督からの電話を受けた。
卒業前にどうしても中学生のなつ子を撮りたいというマニアなファンからの要望があって、希望者を募った有料撮影会をやらないかとの相談。
最初はうさんくさそうに感じて乗り気でなかった母親だが、「お母さんも一緒に南国の島にロケに行きませんか?」との誘いに、即答で了承してしまったのだ。
しかしながら母親は南国の島でのバカンスに夢中になって、肝心の撮影会の内容を何も聞かなかった。
これまでの写真集やビデオの撮影とは違って、一般の人が参加する撮影会というのはなつ子には皆目見当がつかない。
そうしているうちにも親子のパスポートを大至急作り、監督と郁子とともに日本では真冬の2月下旬に南国へと飛び立った。