プロローグ〜初日-7
初日の撮影会は無事終了して、遊びに出かけていた監督と母親が戻ってきた。
ほとんど買い物していたらしく、南の島のバカンスはまだこれから。
ヤンさんとオーナーとともに、ビーチで泳ぎに行くことに。
常夏島のリゾートは、様々な国の人々が思い思いにビーチで戯れ、浜辺で日光浴を楽しんでいた。
まだ明日も撮影会があるので、日に焼けないようにたっぷり日焼け止めクリームを塗られたなつ子は、母親や郁子とともに海でひとときのバカンスを楽しんでいた。
もちろん別荘を提供したオーナーの役得で、その姿もバッチリビデオカメラで撮影。
監督からは撮影会以外での撮影はかまわないが、指示したりはしないようにとは念を押されていた。
なつ子はすっかりリラックスして、ビデオカメラのレンズを向けるオーナーにおどける仕草をしてサービス。
その後の食事中も、カメラを向けられるとピースしたり、すっかり観光の記念撮影的なノリであった。
トップレスで日光浴している外国人も多いので、なつ子もビキニの水着のブラを外してはしゃぎ回る。
撮影するオーナーに近づいては、一言コメントしてまた海にと、すっかり打ち解けていた。
だんだんエスカレートして、近づいて一言の前にパンツをずらして無毛の割れ目を見せたりのいたづらっぽいことも。
「パンツの下は日焼け止め塗ってないから、あんまり露出しないでね」
郁子が注意すると、舌を出してまた海に向かって走り出す。
「明るくて、想像通りの良い子だな」
オーナーは嬉しそうに監督に感謝する。
「まぁ、かなりおもろい子やから、母親似であっっけらかんとしとるし」
海には一切入らずにビーチチェアでタバコをくわえたまま、監督はなつ子の姿を目で追いながら撮影会後のスケジュールを考えていた。
つづく