第一章 卑劣な罠-20
「ああ……」
ついに犯される……火照り続けている身体とは裏腹に、胸奥ではどろどろとした嫌なものが犇いていく。
怯えたような表情で、美優はしきりに哀切の眼を大村に向けた。
「いい表情だ。美人の慄く顔はいつ見ても興奮させられる」
絶望的なセリフを美優に浴びせ、大村が剛棒をゆらゆらと揺らしながら待ったなしで腰を寄せていく。
大村の手が、躊躇う美優の裸身をやや手前に引っ張りながら仰向けにし、ムッチリと張った健康的な太ももをグイッと腹部のほうまで押し上げた。
「あらら、奥さん、下のお口が待ち遠しそうにヒクヒクしているよ」
「そ、そんなこと……ありません」
「そんなことないって言っても、スケベ汁だって滲んできてるしなぁ……」
「い、いやっ……」
羞恥心を煽るような実況に、美優が顔を横に向けたままきつく眼を閉じる。
「ふふ、まあいい。こいつの良さが分かったら、そのうち本音が出てくるだろう」
大村は邪気に笑い、剛棒の根を掴んで切っ先を美優の秘裂に近づけた。
剥き出しにされ、こんもりと盛り上がっている女の秘裂にペニスの切っ先を押し付け、その割れ目にそってズリズリと擦りつけていく。
大村は、わざと秘裂の浅いところをペニスの先端でヌチャヌチャと刺激した。
ときおり鋭敏な秘豆にもペニスの裏を押し付けてはグリグリと悩ましく揉み込んでやる。
(ああっ、ダメッ……そ、そんなことしないで……お願いだから、早く……早く済ませて)
美優は、心の中で切々と訴えた。
女体を知り尽くしている大村の愛撫が、とても怖くてならなかった。
「奥さん、どうしたね? 腰に落ち着きがなくなってきたぞ?」
大村が笑いながら言う。
男のペニスに秘裂をなぞられるたび、微かに浮いている腰がビクンッと弾んでいるのだ。
美優は何も答えず、黙って唇を噛み締めた。
「ふん、遊びは終わりだ」
ぶっきらぼうに言ってから、大村がペニスの切っ先をしとどに濡れている秘穴へと向けた。
強靭な亀頭の先端が、柔らかな肉の合わせ目をズズッと割っていく。
「あっ……ああ……」
身体の歓びを堪えきれず、美優の唇がわなわなと震える。
横に大きく張った亀頭のエラが、柔い内肉を押し広げながら強烈な快美感を与えてきた。
「はああぁぁ……」
喘ぎとも取れる声を漏らしていく美優。
大村の剛棒が深々と秘穴を刺し貫いたとき、凄まじい痺れが美優の四肢に走った。
臀部一帯は一瞬にして麻痺し、秘芯が凄まじい悦楽の焔に灼かれていく。
息苦しいほどの挿入感と、異様なまでの拡張感―――美優の肉体が、一気に生汗を噴き上げた。