第一章 卑劣な罠-11
「これだけやれば、いくら上品な尻でも少しぐらいは臭うだろう」
アヌスからヌポッと勢いよく指を引き抜き、それを嗅ぎながら大村がニタッと笑った。
「ほら、自分の尻がどんな臭いを持っているのか、その綺麗な鼻でちゃんと確認してみなさい」
起き上がってきた大村が、アヌスに埋め込まれていた指を美優の鼻先に近づけていく。
「うっ……」
反射的に顔を背けようとする美優。
「おい、ちゃんと嗅げって言ったのが聞こえなかったのか? ほら、自分で嗅いでみて、どんな臭いがしたのか素直に答えるんだ」
大村は、軽いウエーブのかかった髪を乱暴に掴んで顔を無理やり引き寄せると、指を美優の鼻に押し付けてやった。
「ほら、嗅げ! どんな臭いがする!」
眉根を寄せ、美優は悔しさを眉間に刻んだ。
鼻腔をついてくる微かな酸味臭……そして、恥辱の排泄臭もまた微かに感じられた。
「ああ……ウ、ウ○チの……臭いがします」
「はははっ、だろ? どんなに美人でも、この臭いだけは俺らと同じだったな。とはいえ、これだけ掘じったのにあんまり臭わないねえ。俺のはもっと臭いんだろうなぁ、きっと」
高嶺の花に屈辱の言葉を吐かせ、大村が満足そうな顔でその指をパクッと口に咥えて見せる。
排泄器官に入っていた指を躊躇なくペロペロと舐めている大村に、美優は底知れぬ不安を抱いた。
いたってノーマルなセックスしか知らない美優にとって、これ以上どんな変態行為をしてくるのか……それが不安で堪らなかった。
「奥さん、跪きなさい」
「は、はい」
いよいよ抱かれるのかと、美優が緊張した面持ちでその場に正座する。
「眼の前には何があるかね?」
「お、大村さんの……腰です」
「腰ね〜、ふん! そんな上品な言葉はいらない。パンツの真ん中、ここはどうなっているかね?」
「大きく……膨らんでいます」
言って、美優は小さく喉を鳴らした。
「では、このパンツの中では何がどうなっていると思う?」
大村は、パンツ内で力んでいるペニスをわざと蠢かしながら聞いた。
「あ、あれが大きくなっているんだと思います」
美優は、大村の股間に顔を向けたまま、視線だけをズラして答えた。
「上品な言葉はいらんと言っただろう! 何がどうなっていると思うか、ちゃんと言いなさい!」
「は、はい、すみません。ペ、ペニスが……勃起しているんだと思います」
「ふん、最初からそう言えばいいものを。奥さん、このパンツを剥がして中の物を確認しなさい」
「は、はい」
美優の手がおそるおそるパンツの縁をつまんだ。
それを下げようとするが、勃起したペニスの先端が生地に引っかかって上手く剥がすことができない。
美優は、手にしたパンツを手前に引っ張り、まず赤黒い亀頭を露出させた。