第一章 卑劣な罠-10
「ふふふ、見れば見るほどに美しい」
大村は、さっきの仕切りなおしとばかりに尻の前へしゃがんだ。
そして、双方の尻肉を両手で掴んでから大きく左右に割った。
「まさかココも香水の匂いがするなんて事はないだろうな……」
白桃の中央にある谷間を大きく開き、剥き出しになったアヌスへ顔を寄せてクンクンと鼻を鳴らしてみせる。
「ああ……いやぁ……」
そこが酷く汗にまみれていたことを誰よりも分かっている美優は、拒むこともできずにただ髪を振りたてて唇を噛んだ。
「んっ? クンクン……んん? 奥さん、今朝は大きいほうをしたかね?」
「そ、それは……」
「あれ? いきなり同じ事を言わせるつもりかな?」
「い、いえ、そんなつもりはありません。ただ、恥ずかしくて……」
「恥ずかしい? それでも俺の質問には素直に答えてもらわないと。でっ、どっちなんだね?」
大村は、怯えるように小さく窄まっているアヌスにギュッと指先を押し当てて、再度聞いた。
「……し、してきました」
消え入るような声で美優が答えた。
「してきたって、何をしてきたのかハッキリと言いなさい」
指の腹でアヌスを揉み込みながら、大村が意地悪に聞き返す。
「お、大きいほうをしてきました……」
「大きいほうって何だね? ちゃんと言わないと分からん」
「あっ……ウ、ウ○チをして……きました」
美優の胸奥で、屈辱と羞恥の焔が燃え上がった。
「はっはっは、そうかそうか、どうりで少し臭うと思ったよ。そうか、奥さんでもウ○チとかするんだな〜。いや、実に喜ばしいことだ。そのうち機会があったら見てみたいもんだな、奥さんの尻からひり出されてくるウ○チを」
高らかに笑いながら言う大村に、美優の眼はジワッと涙を溢れさせた。
「奥さん、自分の尻の穴を嗅いだことがあるかね?」
「あ、ありません……アッ!」
答えてすぐに、美優の口から小さな悲鳴が洩れた。
アヌスを揉みこんでいた指が、不意にググッと直腸まで突き刺さってきたのだ。
「ふふっ、いい機会だからさ、ちょっと嗅いでごらんよ」
「アッ、嫌ッ!?」
美優の口が、今度は甲高く悲鳴を上げた。
根元まで埋め込まれていた大村の指が、直腸内をグリグリと掻きまわしてくる。
僅かに開いた唇が、その変質的で不気味な感覚に慄きながらワナワナと震えた。