王様じゃんけん-3
「あぁっ…… ユイ………… そこはっ…… んっ…………」
「凄いです姉様…… もう指が二本も…………」
「んんっ…… そんな掻き回しちゃ………… あぁっ……!」
「ユイもっ…… ユイにももっとしてくださいっ」
隆のとは違う細いユイの指先。
太さ、硬さ、動きひとつとっても全然違うはずなのに、
比較など意味が無いほどに、深い愛おしさで心が満たされていくのがわかる。
「姉様っ お願いですっ ユイと…… ユイと一緒に…………」
「んっ………… 一緒にイこう?」
まるで動物が毛繕いをするように、互いの性器を激しく舐めあいながら、
声をあげる事なくビクビクとその身を震わし果てていくユイと私。
ひとしきりの余韻を味わいながら、ゆっくりと互いの元へと身を寄せ合うと、
どちらともない荒い吐息に包まれたまま、
繰り返し何度も口づけを交わす。
「姉様………… ユイは幸せです♪」
「ユイ…………」
その言葉を聞き私は、嬉しくもあり辛くもあり、
どこかもやもやとした気持ちに苛まれては言葉を失う。
「あは、やっぱりまだ色々と吹っ切れてないみたいですね?」
「そ、そんな事は…………」
口籠もる私を見て溜息ひとつ、不意にユイは携帯を取りだしたかと思うと、
突然、どこかに電話を掛けはじめていた。
──もしもし? 隆ですか? 姉様が大変なのですぐウチに来るです!──
用件を告げると、携帯を置き何食わぬ顔で私の胸元へとまた顔を埋めるユイ。
私はしばらくの間、何が起こっているのかわからず呆けていたものの、
突然、顔を青ざめさせては、慌てて床に落ちた衣服を手に取った。
「ちょ………… 何で急に隆を呼んでるのよっ!」
「だって姉様がいつまでもぐじぐじ悩んでいるから…………」
「そ、そうだけどっ だからって何もいきなり呼ぶ事はないでしょっ!」
ユイの突拍子無い行動に慌てふためく私。
「そもそも隆の家からここまでって…………」
「普通なら10分…… 走れば5分くらいでしょうかね?」
「な、何をそんなに暢気にしてるのよっ 私たち服着てないのよ???」
「あら? いいじゃないですか…… どうせ隆には二人とも見られているんだし…………」
「そういう問題じゃないのっ! とにかく早く服を着てぇ!!!」
下着を履き、急いで衣服を整えると、乱れた髪を手串でとく私。
ユイはと言うと相変わらずのマイペースぶりで、
下半身を晒したままひとり、のらりくらりとベッドのシーツを整えていた。
「ユイ〜っ!!! お願いだから先に服を着てっ!!!」
私は急いでユイの下着を手に取ると、
まるで子供に服を着せるように必死でそれを履かせた。
「あは、姉様脱がすだけでなく着せるのも上手です♪」
「ば、馬鹿言ってないで早く着替えてってば!」
ばたばたと狭い部屋を駆け回ること数分。
やっとの思いで身なりを整えた瞬間、
勢いよく部屋のドアが開いては、慌てた様子の隆が入ってきた。