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王様じゃんけん
【幼馴染 官能小説】

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王様じゃんけん-2

「隆に抱かれてみてどうでした?」
「えっ? ど、どうって言われても……」
「嬉しかったですか?」
「ん…………」
「もっと抱かれたいと思いましたか?」
「ん…… ずっと…… これからもずっと抱かれたいと………… 思った……」
「あは、それこそが姉様の答えじゃないんですか?」

答え?──そんなものあるのだろうか?

隆もユイも私の事が好きで、私もまたふたりを共に愛している。
俗に言う三角関係ならば、その方向が一方通行のため誰も悪くは無いのだけれど、
私たちの関係は明らかに煮え切らない私が招いた歪な三角。
答えを出すと言うのは、すなわちどちらか一方を選ぶと言う事に他ならないわけで、
こんな優柔不断の私にどうやってユイか隆かを選ぶ事が出来るというのか…………

「ユイは…… 隆に抱かれて嬉しかったけれど………… 隆を選ぶ事は出来ませんでした」
「そ、それはっ……」
「もちろん男性恐怖症だからという理由もありますけど…… 隆は特別と言いましたよね?」
「う、うん…………」
「それでも…… 特別な隆相手でも私は………… 同性愛を選んだのです♪」

ユイの言っている意味は充分に理解出来る。
私は二人の気持ちを知り、二人と結ばれた上で隆を選んだのだ。
秤に掛けられないと言いながらも、隆を切り捨てる事が出来なかったのだ。

「…………で、でも私だって ……ユイの事は大好きだよ?」
「あは、そう言ってもらえるだけでユイは幸せです♪」
「そんな…… でも、それじゃぁ…………」
「姉様? そもそも姉様は一体何を悩んでおられるのですか?」
「な、何って…………」
「たとえ姉様が隆を選ぼうとも、ユイが姉様を好きな事に変わりは無いですよ?」
「う、うん…………」
「今だってこうして抱き合っていますし…… キスだって、それ以上だって…………」
「あっ…… んんっ………… 待ってユイ………… あっ……」

ユイの小さな唇が私の言葉を遮断する。
嫌悪感など微塵も感じない。
目を閉じされるがままにそれを受け入れる私。

隆に抱かれ、ユイにも抱かれ、
ただ流されるがままにその身を差し出す私は、
頭で考えている以上に、欲望に忠実なただの淫乱でしか無いのかもしれない。


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