電撃告白タイム-7
「海棠くんって、紳士なんだね。」
「え?」
「だって、ラブホテルで、全裸の女性を前にして、しかもアルコールが入っていれば、その相手が誰だろうと、たいていの男は我慢できずに最後までいっちゃうもんでしょ?据え膳食わぬは何とやら。」
「ごめんなさい。俺もセックスは人並みに大好きだし、先輩を無茶苦茶抱きたい気持ちです。でも、今日は、ちょっと・・・。」
「こっちこそごめんね。告白したその日に、無理矢理こんなところに連れ込んじゃって。あたし淫乱女だって思われたかな。」
「いえ。それは全然。先輩が俺のことを思ってやったくれたことですから。かえって感謝してます。」
ミカはケンジの顔をまじまじと見ながら言った。「ほんとに紳士だ。感動しさえする。あたしが今まで出会ったどんな男も足元に及ばないぐらい、超ジェントルマンだよ、海棠くん。」
「・・・・」ケンジは照れながら頭を掻いた。「あ、あの、」
「なに?」
「先輩とセックスするの、もう少し待ってもらってもいいですか?」
「もちろんいいよ。待つ。あなたが納得できたら、抱いて。」
「すみません・・・。ちゃんとミカ先輩のことだけを想いながら一つになれるまで。」ケンジはそっとミカの身体を抱いて、ブラジャー越しにその二つの胸に顔を埋めた。「待ってて下さい、先輩・・・。」
「ふふ、年下って、やっぱりかわいいね。」ミカは嬉しそうにケンジの頭をなで回した。「クリスマス、どこ行こうか。」
ケンジは上目遣いでミカの顔を見た。「先輩は、どこがいいですか?」
「居酒屋。」
「即答しましたね。」ケンジは吹きだした。
「気取らなくていいでしょ?」
「じゃあ、俺、それまでにビールちゃんと飲めるようになっときます。」
「あたしが毎日持っていってやるよ。海棠くんの部屋に。下から。」
「え?毎日?」
「一緒に飲も。」
「毎日ですか?」ケンジは困ったように、しかしひどく嬉しそうな顔で笑って、また彼女の胸に顔を埋めた。
※本作品の著作権はS.Simpsonにあります。無断での転載、転用、複製を固く禁止します。
※Copyright © Secret Simpson 2012 all rights reserved