隣の青い鳥-5
「ごめん、詩緒姉……本当にそんな……オナペットとかじゃなくて……そういう意味じゃないんだよ」
「じゃあ、どういう意味よぅ」
詩緒姉は涙声で聞く……その姿が妙に愛しくて、自然に彼女を胸に引き寄せる事が出来た。
「と……?」
何か言おうとした詩緒姉の頭を片手で押さえて、まくし立てるように話す。
「わ、笑わないで聞いてよ?僕、どうやら詩緒姉の事が……その……好き……みたい」
亨のセリフが耳に入ったが理解出来なかった。
何て言ったの?もう一度言って。
私は亨に抱き締められた状態で顔を少し上げた。
「ごめん……ヤッてからこんな事言うのもどうかと思うし、詩緒姉から見たら僕は子供かもしれないケド……止められなくて」
真っ赤な顔をした亨は困ったように視線をさ迷わせて、コクリと唾を飲み込む。
「詩緒姉が好きだよ……姉ちゃんでしか勃たないし、もし他に男が居たらとか考えたらムカつくんだ……」
「……亨ぅ」
信じられなくて、嬉しくて……ふにゃっと顔が崩れて益々涙が溢れた。
「わっ!詩緒姉!ごめんっ!嫌なら諦めるからっ!ってか諦められるか分かんないけど、どうにかするから……だから泣かないでよ」
「違うぅ……亨の馬鹿ぁ……嬉し泣きよぅ」
私は亨の胸にしがみついてぐじぐじと涙を拭く。
「……え?」
「私も亨の事好きになっちゃったみたい……でも、セックスしてからとかおかしいし……亨から見たらおばさんだし……忘れようって思ってたから」
亨の顔が嬉しそうに輝いて私を抱き締め、私も亨の背中に手を回して応えた。
何て言ったっけ?幸せを探しに行くチルチルとミチルの話……幸せは意外と直ぐ近くにあるっていう……。
「幸せの青い鳥みたいだ」
そう、それ。
どうやら私と亨の思考回路は同じみたい。
年齢がどうだとか、順序がどうとか、悩む理由も同じ。
「何で一緒の事考えちゃうかな?」
クスクス笑って顔を上げた私に亨は恥ずかしそうな笑顔をくれる。
「僕の青い鳥はお隣に住んでた」
「私の青い鳥もね」
私達は示し合わせたように唇を重ねた。
この後、食事もそこそこに僕らは繋がっていた……しかも、台所で。
「んっあっああっ」
流しに両手をついて躰を支える詩緒姉を後ろから犯す僕。
もちろん、エプロンは着けたまま。
「ハァ……詩緒姉……マジ、エロい……」
「あっあぁんっもっとぉ」
詩緒姉の淫らな口はダラダラと涎を垂らし、太ももを伝って床に水溜まりを作る勢いだ。
腰を打ち付ける度に水しぶきが飛び、僕までも濡らしていく。