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振り向いて…
【ホラー その他小説】

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振り向いて…-2

祐子の教室は、2階だ。階段を上れば、すぐそこという位置である。
祐子が階段を、一段飛ばしで上り終えた時だった。
突然、肩をとん、とん、と叩かれたのである。その時、首筋に触れた手が妙に冷たく、祐子をゾッとさせた。心臓の鼓動が早くなる。祐子の本能が、決して振り返ってはいけないと告げていた。
祐子がそのまま硬直していると、また、とん、とんと肩を叩かれた。
「だ、誰…?」
沈黙。ただ、肩にかけられた手がいやに重く感じられた。
祐子は、行動をおこした。肩にかけられた手を振り切り、走って逃げたのである。追ってくる気配はない。急いで教室に飛び込むと、机の中を探した。焦っていて、なかなか書類がみつからない。ようやく机の奥底から書類を見つけだすと、教室を急いで出た。さっきとは反対側の階段に向かって駆け出す。


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