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裏切り
【熟女/人妻 官能小説】

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別れ-1

孝治を自宅に招きいれた、もうすぐ来ることはなんとなく解っていた。

1DKのマンションで一人暮らしではあるが、自分なりに快適さを感じていてこれ以上広かったら掃除が面倒だなとも考えていた。

ソファーでくつろぐ孝治に「仕事まだみつからないの?」と聞いてみる、この言葉に不機嫌になることを解っててあえて言う。

難しい顔をしながら「仕事を選んでんだよ」といつもの言い訳をする姿を見ると、そろそろ潮時だと強く感じる。

営業マン時代は自分自身に自信があるようで、それが外見から出ていた。身なりもキッチリとていた為、女子社員から以外と人気があったのだが、今は無職で無精髭・髪もボサボサで・・・見る影もなかった。

ここに来るのも、単なる性欲の捌け口としか思っていないようで、ただ射精して帰ると言う感じで初めて性交をした時の興奮やときめきを全く感じなくなっていた。

「お食事は?」と言う問いに、

「さっき済ませてきたよ」と答え、

「風呂入っていいか?」と言う問いに、

「まってて・・・洗ってくるから」と風呂の掃除に向かった。

シャワーを出して掃除用のスポンジでサット洗う、もともと水を流した時に掃除をしているのでそんなに時間はかからない。

手を拭きながら部屋に戻ると孝治は勝手に冷蔵庫からビールを出して飲んでいる、「お前は仕事探さなくてもいいのか?」といいもう一口ビールをすすった。

「独り身だし、蓄えがあるからあんまり働く気はないよ、そんなにお金必要じゃないしね」

「そっかー、辞めたタイミングが良かったよな、お前が辞めて3ヶ月で倒産だからな。退職金も出てウハウハだな」と笑った。

「そうね」と軽く答えたが、実のところ会社の状況が悪いと言う情報は入っていたのだった、そして自分だけ先に体調不良と言うことでの退職だったのだ。

もちろんそのことは孝治にも伝えていなかった。

「今日はなにしてたの?」

「パチンコ、負けちゃったけどな」

「奥さん大変でしょう、子供さんもいるし・・・」

「・・・」とその話には答えが返ってこなかった。

しばらくすると、風呂のブザーがなって「入ってくる」と言いながら部屋を出て行った、当然のように脱衣所には孝治の下着を準備しておいた。

シャワーの音がして、鼻歌なんかをうたっていたが・・・10分ぐらいして浴室から出てきた。

戻ってきた姿はバスタオルで股間を隠しただけの格好だった、そして私に近づいてきて「いいだろ」と言いキスを迫ってきた、雰囲気もなにもあったもんじゃない。

少し体をそらしてかわしながら「話があるの・・・」

「後でいいだろう」私に抱きつこうとする体を押し返し、

「大切な話よ・・」と真剣な顔をすると孝治は力を緩めた・・・

「私、結婚するの・・・だからもうこないで欲しい・・・」

「どういうことだよ?」

「会社辞めてね・・・いろいろと考えた結果よ・・・」

「そっか、相手は・・・あいつなのか?」あいつとは、遠距離恋愛の彼を指している。

「うん・・・ここも出て、彼のところに行くつもり」

「そうか・・・」としか言いようなかった。

「正直言うと・・・孝治さんに魅力を感じなくなったのも、決断の理由よ・・・」

「私は、性欲の捌け口ではないのよ」

「・・・」

「最初はあんな形だったけど・・・楽しかった、孝治・・・ありがとう」と言うと

「解った・・・こっちも楽しかったよ、ありがとう」と服を着てテーブルに鍵を静かに置き部屋を出て行った。

これで終わってしまうと考えるととても切ない気持ちが込み上げてきたが、正しい決断だと想い、次の一歩を踏み出すことにした。


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