成り行き-11
「んぁっん」
「ぅ……くぅ」
亨が顔をしかめ、その表情がまたもや色っぽくて、私は自ら唇を押し付けた。
「はっ……積極的」
少し唇を離して悪戯っぽく笑った亨は、熱いキスを返してくれる。
「んふぅっ……んぁ…亨ぅ……」
キスの合間に名前を呼ぶと、亨は嬉しそうにはにかんだ笑顔。
「詩緒、動くよ?」
聞いておきながら、既に動いている亨。
「ぅあぁんっ」
「ぁっ詩緒っ凄いっうねってる」
ずちゃずちゃといやらしい音がリビングに響く。
どうかしてる……リビングでヤルなんて……しかも相手はムサイ研究オタクの又従弟……でも……凄く……。
「ああっ亨ぅっ」
「気持ち……い?」
「良いっはあんっ良いのぉっ亨っもっとっ」
はしたなく腰を振りながらもっともっと、と催促する私。
汗ばんだ亨の背中に腕を回して掻き抱き、キスをねだる。
亨は私の要求を全部叶えて、なおかつそれ以上のものをくれた。
気持ち良いっダメ、また飛んじゃう。
「ああっああっいやっまたぁっ」
パチパチと頭の中で火花が光る……その光が間隔を狭めて激しさを増した。
「イッて……詩緒」
「あうっ!イッくうぅっ!!」
私は亨にぎゅうっととしがみついて躰を震わせる。
「あっあぁ……ん……あ……」
中が不規則な動きで亨を締め付け、私の耳元で亨が荒い呼吸と共に小さく呻いた。
「ぅ……はぁ……」
「ぁ……」
やっと躰の強張りが解けて、私の腕がするりと亨から滑り落ちる。
「はぁ……あ……」
「詩緒姉、イキ易い?」
ぐったりと呼吸を整えている私の髪を掻き上げ、くるくると指に絡めながら亨が首を傾げた。
「……逆……」
「ん?」
「……セックスでイッた事なんか無い……」
余韻を味わいながら答える私に、亨は驚いた顔をする。