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若き亀やん、再び!(シリーズ3麻雀編)
【コメディ その他小説】

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作戦会議-3

オレは小学生でも理解しやすいように、もう一度噛み砕いて質問してみた。

「ええか、ピンちゃんとオレのツレの共通点は何や?」

「それは、エロいこと抜きでナニがピンピンに立つことやろ」と松原。

「そうや、やればできるやないか。まっつんグーや!」

「そ、そうかあ、まあ、オレはやる時はやる男やからな」

松原は根拠のない自信に顔を輝かせた。

「そしたら次の問題な。『弘』なのに何故『坊やタツ』の二つ名が付いたのか?」

「あっ!」

松原の目が輝いた。

「解ったんか?」

「解った!『坊やタツ』って、坊や、すなわちナニがピンピンに立つからちゃうか?」

「正解や!まっつん、ようやったぞ」

「しゃーけど、ナニがピンピンになるんは普通のことやんけ。オレは例の店でアケミの前やったら立ちっぱなしやど」

「アホ、麻雀のバイニンに付いた二つ名や、麻雀してる時に決まってるやろ。ホンで麻雀で興奮するんはどんな時や?」

「そら、テンパイするとか、上がった時やろ」

「そうや、オレはそれをテンパイと考えたんや。『坊やタツ』は麻雀でテンパイしたら興奮のあまりに坊やがピンピンになる。支配人もその血を受け継いでるはずや」

「ホンマかいな?そんなヤツ聞いたことないぞ」

岸和田が猜疑心の目を向ける。オレは岸和田の顔を見て呆れかえった。こいつはいつもこうやって、人の意見に茶々入れて自分を優位に持っていこうとする。しかし困った事にこんなヤツって結構居るもんなんやな。

「お前は今まで何を聞いてたんじゃ?それやったらピンちゃんが銭湯で立つのはどういうことや?オレがガチャガチャでピンピンになるんはどう説明するんや?」

「えっ?亀やんがガチャガチャでピンピン?」

「あわわわ、ち、違う、オレのツレや、ツレのことや」

あぶな〜〜〜

「岸和田、全部符合するんや。支配人がテンパイしたらピンピンになるんは間違いない」

「しゃーけどそれが解ったからってどうなるんや?」と岸和田。相変わら人の意見を聞かんし、おまけに理解力が無い。

「一番は支配人がいつテンパイしたかが解る」

「アホか、いちいち支配人の股間なんか覗いてられるけ〜、気しょいんじゃ!」

「それがや、支配人の股間覗かんでも顔見たらわかるんや」

「気持ち良さそうな顔しよるんか?気っしょ―!そんなん見たないわい!」

「反対や、ムチャ苦しそうな顔になる」

「何でやねん。若しかして淋病持ちか?アレは痛いからなあ」

岸和田の発言に松原が深く頷く。

「た、確かに…」

オレも身震いしながら深く頷いた。去年みんなで行った店で一緒に罹ったから解る。アレはメチャ痛い…。

「支配人は違うんや、よう思い出してみ。麻雀始める前に一騒動有ったやろ」

「あっ!オクレ社長が支配人のナニに噛みついてたがな」

「そうやがな、その時にダメージを受けたナニが立ってみ。メチャ痛いぞ〜。それにアレは血が巡って膨張するから、テンパイするたんびにダメージが広がるんや」

「うわ〜、悲惨〜〜〜」

「オレも初めの頃は全然気付かんかったんや。その時は支配人もまだ我慢できてたと思う。しゃーけどピンピンと回数を重ねてる内にダメージが膨らんできて顔に出るようになったんや」

「名推理やがな!それに間違いないぞ。しゃ―けどよう気ぃついたのう」

「まっ、普通の人間では解らんやろな」

オレは自慢気に言った。ホンマはオレ自身がガチャガチャピンでムックリする人間やから気付けたと思うけど、これは絶対に内緒や。

「しかしやで、それだけで支配人を攻略できるんかいな」

またもや岸和田が人の気を萎えさそうとした。

「岸和田、それができるんや。お前の頭でも解るように説明したろ。オレの頭ん中ではもう作戦名も決まってるんや」

「作戦名〜〜〜」

松原と岸和田は声を合わせて素っ頓狂に言った。

「まあ、聞けや…」

オレは、2人にも解る様に作戦名と作戦内容を説明した。

「お―――――!それはいけるかもしれん!」

二人の目が輝いた。が、その後、「しゃーけど、その作戦名は納得できへんど!」と松原は文句を言った。


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