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my dear
【女性向け 官能小説】

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-4

「しょうがないなあ、ちゃんとお金払ってよ」


いつもの広瀬のふざけた口調に合わせ、羽衣も渋々ながらもなんとか冗談めかしてそう口に出した。


冗談めかして言ったつもりでも、顔がずいぶんひきつってるぜ、羽衣。


そんな羽衣がやけに可愛く見えて、俺は少し意地悪したくなってしまった。


「アッチの方はどうすんだよ」


と、煙草を灰皿に押し当てながら広瀬を見る。


「アッチ……ねえ」


広瀬が少し顔を赤らめて俯く。


羽衣を見れば、あまり面白くない顔をしたまま、洗い晒しの髪をいじっている。


「お前、経験ないんだし、ヤった時に思いっきり下手だと愛想つかれちまうぞ」


「……だよなあ、どうしよう」


俺は広瀬に話しかけながらも、チラチラ羽衣を横目で確かめる。


下唇を噛んで、泣きそうになって俺にこの話題は止めろと抗議の目を向ける羽衣。


彼女の強い眼差しに思わずゾクッと快感が走った。


酒の力もあってか、羽衣に対して変な気持ちが湧き上がってくるのがわかる。


思わず俺は、羽衣の手首をガッと掴んで自分の方へ手繰り寄せてしまった。


「ちょっ、何!?」


突然のことにびっくりした羽衣は、目を丸くして俺を見る。


つり目の切れ長の瞳がまっすぐ俺を射抜いた瞬間、忘れていた感情が沸々と蘇ってきた。


広瀬の手前、ずっと言わなかったけれど、コイツは結構俺の好みだったりしたっけ。


高校時代、早々に羽衣に目をつけ、オトモダチにはなったけれど、広瀬の気持ちに気付いた俺は、羽衣に対してそれ以上の気持ちは持たないでおこう、と決めたんだ。


――でも、少しだけなら……。


広瀬、お前には悪いけど、協力してやる代わりにちょっとばかし先制攻撃してもいいよな?


俺は羽衣と同じように目を丸くしている広瀬をチラッと一瞥してから、素早く羽衣を後ろから抱き締めるような形であぐらの上に座らせた。


鼻につくシャンプーのいい匂いと白いうなじが劣情を駆り立てる。


俺はその香りをゆっくり吸い込んでから、羽衣の着ていたタンクトップの裾を思いっきりたくし上げた。


「きゃあっ!」


羽衣の悲鳴とともにレースのブラジャーが露わになる。


俺の彼女とは違って、はっきり言って貧相なそのバストも、なんだか今はとても俺の下半身を刺激してやまない。


俺は誰にも気付かれないよう、小さく生唾を飲み込んだ。



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