男同士タイム-2
「なかなかいい部屋じゃないか。」ケンジはドアを開けてそのホテルの客室を見回した。
部屋はツイン。質素だが清潔で快適な空間だった。
「飲み直そうや、ケンジ。」ケネスはコンビニの袋からワインのボトルを取り出した。「しかし、ケンジもワイン飲めるやなんて、ラッキーやった。」
「けっこういけるよ。初めて飲んだ時からうまいって思ったからな。」
「わいも親父やおかんが飲んどったから、当たり前のように飲めるようになっとったわ。」
「おまえフライングしたのか?」
「せえへんて。そやけど、わいの誕生日6月やろ?そのスタートからは結構飲んでるで、両親といっしょに。」
「そうか。マユも?」
「いや、マーユも飲めんことはあれへんねけど、今は授乳中やから控えてるわ。」
ケネスは客室にあった二つのグラスにその赤い酒を注ぎ入れた。
「乾杯や。先輩との幸せな日々を祈って。」ケネスがグラスを持ち上げた。ケンジもグラスを持ち、ケネスのそれに軽く当てた。「ありがとう。お前たち夫婦、それに二人の子どもの幸せも。乾杯。」
ボトルが空になった時、夜中の零時を回っていた。
「ケニー、シャワー先にいいぞ。」
「そうか。ほな。」ケネスは着替えを持ってシャワールームに入った。
ケネスと交替でシャワーを浴びたケンジが、シャワールームを出た時、ケネスは黒いビキニの下着姿のまま、ベッドに寝転んでいた。
「なんだ、テレビでも見てればよかったのに。」
「わい、あんまりテレビ見いへんねん。こないやって、ぼーっと妄想しとる方が快適なんや。」
「何だよ、妄想って・・・。」ケンジは髪をタオルで拭きながら笑った。「しかし、おまえの身体、相変わらずかっこいいな。高校ん時からほとんど変わってない。」
「ケンジもやんか。ま、今でも現役やからな。当然やな。」
ケンジも同じような黒いビキニ姿だった。
ケネスは頭を掻きながら言った。「ケンジ、頼みがあるんや。」
「なんだ?」
「わいを抱いてくれへんか?」
「ええっ?!」
「前にも言うたことあったけど、わい、バイやんか。ほんでおまえのカラダ見てるとな、抱かれたくなんねん。ケンジはいやか?」
「い、いやじゃ・・・ないけど・・・。」ケンジは赤くなってうつむいた。
「おまえがいややなかったら、抱いてくれへんか?わいを。」ケネスはベッドから降りて立ち上がった。
「ど、どうしたらいい?」
「わいのカラダを女や、思て好きにしたらええ。」
「いや、俺、おまえを男として抱きたい。それでもいいか?」
ケネスはにっこり笑った。「ほんまに?ええで。もちろん、その方がわいも。」
ベッドに横たわったケネスのカラダに、ケンジは自分のカラダを重ねた。そして彼の唇を自分の口で塞いだ。甘いチョコレートの香りがした。
二人のキスは次第に激しさを増した。唇を吸い、舌を絡めながら、ケンジとケネスは次第にカラダを熱くしていった。
全裸になって抱き合った二人は、お互いの秘部を擦りつけ合った。
「ああ・・・。」ケンジが甘い声を出した。ケネスは、ケンジを仰向けにすると、大きく反り返り、いきり立って脈動しているものを出し抜けに咥え込んだ。
「ああっ!」ケンジは慌てた。「ケ、ケニー!」
ケネスはケンジのペニスを咥えたまま、頭を激しく上下させた。「う、うああああっ!ケニー、ケニーっ!」ケンジの身体の中の沸騰したものが一気に噴き上がり、ケネスの口の中に激しくほとばしった。
「あああああっ!」
ケネスはその熱い液を口から漏らすことなく、ごくりごくりと飲み込んでいった。
「ケ、ケニー!」ケンジは上半身を起こした。
ケネスは少し漏れた白い液が口元に残っていたものを指でそっとぬぐい取り、にっこりと笑った。
「な、なんてことするんだ!おまえ!」ケンジが慌てて叫んだ。
「気持ち良かったか?ケンジ。」
「お、おまえの口になんか出させないでくれよ。」そして真っ赤になって言った。「す、すまん。俺、我慢できなくて・・・。」
「ええんや。気にせんといて。わい、おまえのん、飲みたかった、っちゅうか飲み込む理由がちゃんとあったんやから。」
「理由?」