キングサイズのベッドの上で<前編>-6
「ぐす…… ごめ………… ごめんね………… ユイ……」
「あは、何をそんなに謝る必要があるのです?」
「だって………… だって私は…… やっぱり隆に………… 抱かれたい…………」
「うんうん♪ それがユイの望みでもあるのですから…… 謝る必要なんて無いですよ?」
「でもっ…… ユイだってっ! ユイの事だって私っ!!!」
ふわふわと海に浮かぶユイを抱きしめながら、みっともなく涙する私。
ユイもまた同じように涙を流してはいるけれど、
その顔はいつの間にか普段と変わらぬ笑顔へと戻っていた。
「あは、でも姉様? ユイはずっと姉様が好きだと言うのを忘れないで下さいね?」
「え? そ、そんなの私だってだよ?」
「あは、そうじゃなくて…………」
「あっ…… ちょっと………… こんなトコで触っちゃ………… あっ……」
「隆なんかよりユイの方がずっと姉様を気持ち良くしてあげられるんだから♪」
「こ、こらっ そこはっ………… んっ…… もうっ…………」
潮の流れに任せるように、私はユイにその身を預けていた。
きっとこれからも私は、ずっとこの年下の小悪魔に、
流されるままその身を任せて生きていくのだろう。
砂浜では何も知らぬ隆が手を振っている。
ユイもまた無邪気に手を振り替えすも、片手はしっかり私の手を握りしめてくれていた。