第4話-11
上気して汗ばんだ、しっとりと濡れた彼女の体の触り心地は最高だった。
このままずっと彼女の体に溺れてしまいたい…英里との交わりは、彼にそんな中毒的な快楽を齎す。
優しく、慈しむような愛撫に、英里の体はますます熱くなる。
時折、目が合うと、微笑みかけてくれる彼への愛しさも募る。
自分がすごく大事にされていると実感できる。
肉体的な快楽と同時に精神的にも満たされた気持ちになる。とても、心地良い…。
こうして、彼に抱かれる事がこんなに幸せだったなんて…英里はうっとりと悦楽に身を委ねる。
「ふぅ……あぁ…っ…」
だんだんと存在を主張し始めた胸の突起を、口全体で含んで、吸い上げられながら舌先で刺激される。
布団の上に座ったままの英里は、びくりと背中を反らせて、彼の愛撫に敏感に反応する。
今日は何だか、以前よりも感覚が鋭くなっているような気がするのは、気のせいだろうか。
乳房を舌で愛撫されたり、乳首を指先で捏ねられたりと、もう彼女の体は蕩けてしまいそうだ。
圭輔が、肩の辺りに辛うじて引っ掛かっていた浴衣を取り去ると、彼女の体を隠すものは陰部を覆っている布のみとなった。
長身で細身の彼女は、胸のサイズは特に大きいというほどではないが、とても均整の取れた美しい体をしている。
脇の下に舌を這わせ、そのまま胸のラインに沿って舌を降ろしていき、腹部に口付ける。
きゅっと引き締まった腰の下から伸びるすらりとした足に圭輔は手を添えると、太腿の辺りにも口付けた。
「英里、綺麗だ…」
そう言いながら、圭輔は英里の方に顔を向ける。
彼女の心を震わせる、普段の教師とは違う精悍な男らしい顔付きの彼がいる。
「あ…」
英里は吐息を漏らす。彼のその表情だけで、欲情してしまう。
自覚はないのかもしれないが、今の英里も彼の理性を吹き飛ばす程、淫らで艶を含んだ表情をしている。
潤んだ瞳で見つめられ、甘い吐息を肌に感じ、もう彼のものは痛いくらいに反応しているようだ。
「英里の全てが、愛しくて、堪らない…」
頬に口付けて、耳元で愛の言葉を囁く。
その掠れた声に反応し、英里の心臓の鼓動はうるさいぐらいに鳴り響く。
「圭輔さん…ッ!」
息が詰りそうな程、英里にも圭輔への愛しさが込み上げる。
衝動的に圭輔を抱き締め、彼女から唇を寄せる。
啄ばむように、何度も彼の唇を求める。
唇を割り開いて英里は舌を差し込む。圭輔の舌に触れると、甘えるように舌先を絡みつかせる。
「んぅ……はぁ……」
それに応じながら、圭輔は下着の上から、すっかり濡れそぼっている彼女の秘所に触れる。
下着越しでも濡れている事がわかるそこに指2本を宛がって刺激すると、布が擦れる度に、くちゅくちゅと淫らな音が漏れた。
それに羞恥を感じると同時に、しっかりと性欲も高まっている自分に英里は気付く。
圭輔は片手で彼女の秘所に触れながら、帯を解いて自分の浴衣も脱ぎ捨てる。
適度に筋肉のついた彼のしなやかな体を目にして、英里の胸は高鳴る。
思わず、胸板に触れると、逞しいその体にますます秘所が潤むのを感じた。
鎖骨のあたりに口付ける。この愛しさを、少しでも彼に伝えたい。
そうしているうちに、彼の指が下着の中に滑り込み、直接そこを弄る。
淵に指を滑らせ、蜜壺の入り口に触れると、英里は思わず唇を離して矯声を漏らした。
「あぁぁっ……あっ……!」
彼女の反応を見て、圭輔の欲情はますます昂ぶると同時に、新たな欲望が顔を出す。
彼女の下着を脱がせ、両足を大きく開かせると、彼の眼前にすっかり潤みきった花園が現れた。
「そんなに、じっと見られたら…恥ずかしい…」
今まで、誰にもその部分をしっかり見られた事がなく、英里は身を捩るが、その表情と仕種は扇情的過ぎて、彼の情欲を煽るだけだった。
薄めの恥毛を掻き分けて割れ目を開くと、彼女の匂いが彼の鼻腔をくすぐる。
じくじくと愛液が零れ、淫らな美しさを醸し出しているそこに、引き寄せられるように舌を伸ばす。
「!」
思いもよらない彼の行動に彼女は驚愕するが、同時に体を襲う快感に、思わず声を詰らせた。
圭輔の舌が、秘裂を行き来する。一旦口を離して舌なめずりすると、彼の唇が愛液で濡れる。
もう一度、綺麗なピンク色のそこに口を寄せて、すっかり膨れて包皮から顔を覗かせている赤い粒に、円を描くように舌を動かすと、まるで電気が走ったかのような鋭い快感が走る。
また、太腿に感じる彼の髪の感触も、快楽として変換される。
圭輔は小刻みに舌を震わせ、突起全体を口に含んで吸い上げると、英里の腰がびくびくと震えた。
子宮が締め付けられるような切ない疼きと、陰核に与えられる快楽に翻弄される。
「やぁっ…だめぇっ……、だめ…!」
切羽詰ったような英里の声が圭輔の耳に届く。その響きが心地良い。
生温かい舌の感触とぴりぴりとした鋭い快感が交互に彼女の体を駆け抜けて、体全てがどこかへ持っていかれそうな感覚。
圭輔にそんなところを覗かれているだけでなく、舐められているという信じがたい事実が、英里の思考を狂わせる。
羞恥と快楽の狭間で揺さぶられ、目の端にうっすらと涙が滲む。
圭輔は襞を舌で掻き分けて、潤んだ蜜壷に堅く尖らせた舌先を差し込む。
「んっ…!!」
思わず、太腿に力が入って足を閉じようとするが、指で肉芽を転がされて、また力が緩む。
そんな英里の反応を愛しく感じながら、圭輔は彼女の愛液を啜る。
愛液を掻き出すように奥まで舌を差し込んで、膨らんですっかり弾力を持った陰核を指先で揉むように刺激すると、英里の腰が跳ねる。
あまりの快感に愛液はますます溢れ、下の布団に染みを作っていた。
「あぁっ…あぁぁぁっ…!」
耐えきれず、英里は感極まった声をあげると同時に、体がびくんっと一際大きく震える。
さらさらとした液体が、勢いよく吹き出す。