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満月綺想曲(ルナ・リェーナ・カプリチオ)
【ファンタジー 官能小説】

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キッチンの悪戯狼(注意、性描写あり)-1

 ラヴィは今でも犬は苦手だ。狼も怖い。
 ルーディだけが特別だから、人狼でも怖くない。
 ラヴィの『つがい』の人狼青年は、優しくて強くて頼りがいがあって、見た目まで良い。
 ただ……ほんの少し困った部分はあるけれど……

「ルーディ……んっ!」

 衣服の上から胸の突起を弄られ、困惑の声は、語尾が妙に跳ね上がってしまった。

「ラヴィは、本当に感じやすいなぁ」

 ラヴィを後ろから抱きしめて、ルーディが楽しげに囁く。
 からかい混じりのセリフに、頬が一層赤くなったのがわかった。
 当たり前の事なのだけれど、こういう風に密着すると、余計にルーディが男性なのだと、ことさら意識してしまう。
 もう何度も抱かれているのに、いつまで経ってもこのドキドキだけは消えそうにない。

「ん、ん……こんな所で、どうして……」

 夕暮れのキッチンで夕食を作っていたら、いつのまにか後にいたルーディに、突然抱きしめられたのだ。
 手に持っていたトマトが落ち、コロコロ流しの中を転がっていく。

「や、ラヴィのケガもすっかり治ったしさ。有言実行をしようかと」

 力強い片手でしっかり抱えられ、身体の向きさえ変えられないまま、後から囁かれた。

「有げ……?」
「キッチンでもどこでも、ラヴィがすぐ欲しくなる」

 うなじに口づけられ、ゾクリと肌があわ立つ。

「ん!?」

 そういえば、確かにそんな事を言っていたが……。

「だ、駄目だって!ふぁぁ!」

 慌てて身をよじって逃れようとしたが、ガッチリ押さえる腕は、ピクリとも動かない。
 それどころか、また衣服の上から胸を弄られ、腰が砕けそうな声をあげてしまった。
 足に力が入らず、両手で目の前の流し台に掴まる。

「っん!ふ……ふぁ……」

 背後から回された両手が、衣服の裾から侵入し、胸に直接触れる。
 後から無骨な大きい手からは想像もかない繊細な動きで、二つの胸の先端を嬲られる。
 ルーディの言うとおり、抱かれる回数を重ねる毎に、ラヴィの身体はどんどんルーディの愛撫に夢中になり、性感帯を開発されている。
 たちまち固く尖った乳首を摘んだり軽く引っ張ったりされると、下肢もすぐ潤いだしてくるのを感じた。

「あ、あ、あ……」

 くすぐったいような、もどかしい感覚に、腰がくねくね勝手に動き、スカートがそれにあわせて揺れる。
 けれど、そちらにはいっさい手を触れられず、ひたすら胸だけを刺激され続けた。

「抱くたびに感度良くなってくみたいだし。そろそろ胸だけでイけるかも」
「ひゃんっ!あ、ああ……そ、そんなの……無理……」
「ふぅん。じゃぁ賭ける?」
「え?」




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