隠し事-1
マダラがアオイをからかって遊んでいたとき、ドアがノックされティーダが入ってきた。
アオイの手首をつかみ、顔近づけていたマダラをみてティーダの動きがとまった。
「・・・おい・・・何やって・・・・・」
「ぅゎわっ!!ティーダ様!!こ、これには理由が・・・っ!!」
大慌てするアオイをよそに、マダラは冷静そのものだ。
「・・・来るのが早すぎるぞ」
大きく目を見開いたティーダはマダラの手からアオイを奪った。
「何だってんだよ!!アオイもだ!!
お前がなんでマダラの部屋にいんだよっ!!」
「床を共にしたからに決まっている」
「マ、マダラさまっっ!!!!」
「な・・・っ!!なにぃいいいっっっ!!!!」
これでもかという程の大声が悠久の城に響いた。(ど、どうしよう・・・なんだかおおごとになりそうな予感が・・・)
さらにノックの音がしてアオイが息をのみ込んだ。
「マダラ様失礼いたします。
朝食の用意が整いました。広間で召し上がりますか?それともお部屋にお持ちいたしますか?」
聞きなれた家臣の声にアオイは、ほっと息をついた。
「アオイはどうする」
マダラがアオイに聞くのは彼女と朝食をとろうと考えているからだろう。マダラのその態度の変化に気が付いたティーダは・・・
「お前が他人に興味を示すとは珍しいな。アオイのことが気に入ったか?」
「・・・・」
黙ったままマダラはアオイに目を向けた。アオイは目を丸くしてマダラを見つめている。
「私は好きでもない女を部屋に居れたりはしない。床を共にするわけがないだろう」
「・・・えぇっっ!!!」
アオイの全身が沸騰したように赤くなる。マダラはそういうことを言わないものだと勝手に思っていた為、そのギャップによる衝撃は凄まじいものがあった。
「お、おまえ・・・っ!!」
またティーダが叫びそうになったのをアオイが慌てて制する。
「ティーダ様・・・いけませんっ!!!」
「一体何事だ」
新たに別の声がしてアオイの背筋が凍る。
(お父様の声だっ!!)
「マ、マダラ様すみませんっ!!!」