桃色遊戯-1
今日は12月なかばの土曜日、もうすぐ今年も終わり。
クリスマスを前に女ばかりで飲み会をしようということになり、今日は同じ大学の仲良し友達3人が集まってわたしの部屋で大騒ぎ。女の子ばかりが集まると遠慮もなくなり、賑やかな事この上ない。
この日、わたしたちはちょっと他人には言えないような経験をした。
女の子だけの、秘密の時間。
夕方に始めた飲み会は楽しくて、深夜になっても続き、とうとういまは午前0時。みんなそれぞれが持ち寄ったお酒やお菓子、手作りの料理などの残骸がテーブルの上に散らばっている。4人とも、騒ぎ疲れてちょっとぐったり。狭い部屋の中、小さなこたつを囲んでおしゃべりしていると、だんだん眠くなってくる。
サヤカが大きなあくびをひとつして、とろんとした目で腕時計を見た。
「あーあ、もうこんな時間だ。明日バイトだから、そろそろ帰るね」
「あたしも。ごめんね、ユカリ。こんなに遅くまで……ねえ、すごい散らかしちゃったから片付けて帰るよ」
サヤカとナツミがあちこちに散らばった包装紙や食器に手を伸ばす。
「あはは、いいよ。これくらい、あとでやっておくから。それより電車の時間、大丈夫?」
「うん、まだ最終には余裕で間に合うんじゃないかな……あれっ、ミチ、寝ちゃってる?可愛い顔しちゃって」
気持ち良さそうに寝息を立てているミチの頬を突きながら、ナツミが笑う。ミチはこたつ布団にくるまるようにして、いつのまにか眠ってしまったらしい。