レディース壊滅レイプ-16
次の日から、今まで容姿も素行も悪かった隊員達は見違えしまうほど変わった。髪を黒く染め、もう普通の女子高生になっていた。美咲や純子を始め、全ての隊員が翔子を避ける。完全に孤立してしまった翔子だが、それを責める気にはなれなかった。むしろ自ら彼女等を避けるようにしていた。
そんなある日、バイクが中央署にあると連絡を受け翔子は取りに行く。
警察内でも朝倉翔子は有名だ。行きたくはなかったがしょうがない。翔子は警察へと出向く。
「バイク取りに来たんだけど。」
ぶっきらぼうに言った。対応に出て来たのは瀬川涼子、そう、婦警レイプ事件の本部長だ。何故か待ってましたと言わんばかりに飛び出して来た。
「あのさ、2、3、聞きたい事があるんだけど。」
「な、何だよ?別に何もしてねぇぞ!?」
涼子はじっと見る。
「何かしたんじゃなくて、何かされなかった?」
ドキッとする。
「ちょっと奥で話を聞かせてくれないかな?」
警察事になれば話が大きくなり、隊員達をまた傷つける事になる。翔子は知らぬ振りをする。
「別に何もされてねぇし。」
しかし涼子の目は何かを知っているような目だった。
「いいから奥に来なさい。」
「や、やだよ!何もねぇったら!」
「ここでは話しずらい事、あったんでしょ?」
「…、何を知ってるんだよ…?」
「それはあなたが一番知ってる事じゃないの?いいから来なさい。」
「あ、ああ。」
今まで警察は大嫌いだった。今でもそうだ。ずっと敵に回していたし馬鹿にもしてた。そんな警察に泣きつくなんて真似は絶対したくなかった。しかし涼子の目を見ると、真剣に話を聞いてくれそうな気がしたし、もしかしたら聞いて欲しかったのかもしれない。翔子は取調室に入る。
「取調室なんて、あんまいい気分しないかもしれないけど、ここが一番誰にも聞かれる心配ないから我慢してね?」
「別にいいよ…。」
対面して向かい合う2人。涼子はいきなり切り出した。
「あなた、いえ、あなた達のメンバー達、覆面男に暴行されたわよね?」
「…。」
答えていいか分からなかったが、しかし何か証拠を掴んでいるようだった。
「どうしてそれを…?」
「今日の朝、署の玄関先にいつの間にかあなたのバイクが放置してあったわ?そしてシートにメモリーカードが貼り付けてあったの。申し訳ないけど、中を確認して貰ったわ?そうしたらあなた達が暴行されている画像がたくさん入ってた。そしてその中に、あなたも知っているだろうけど、婦警連続レイプ事件の犯人の姿があったの。たくさん男は映ってたけど、顔には全てモザイク処理されてた。けど、覆面男だけはそのまま映ってた。まるで犯行をわざと誇示するかのように、ね。そしてあなたのバイクには、警察が手に負えなかった朝倉翔子のレディースチームを壊滅してやったぜ!って書かれてたわ。」
「あの野郎…!」
怒りがこみ上げる。
「何があったか教えてくれる?」
「…。」
躊躇ったが、翔子は涼子に全てを話した。レイプに加わった男達が誰かを言うと、取調によばれ世間に広まってしまうと思った翔子。隊員達を傷つけないために、その男達が誰だか見当もつかなかったと嘘をついた以外は、全て真実を話した。
「よく話してくれたね。ありがとう。」
「…」
もしかしたら涼子は信頼してもいいのかな、そう思った。