レディース壊滅レイプ-15
「ふざけやがって!絶対許さない!絶対見つけ出してぶっ殺してやっかんな!!」
遠くなるバイクに向かって発狂し怒鳴る。
「畜生!!」
倉庫の中に響くのは翔子の声だけだった。
「くそ〜!」
怒りが収まらない翔子は手当たり次第にものを蹴飛ばす。
「リベンジだ…、このままじゃ引き下がれねーよ!何が何でも探し出して復讐してやんぞ!!」
翔子が叫ぶ。いつもならここで一致団結して決起するところだ。しかし全く反応がない。
「どうしたんだよ…?悔しくないのか?このままやられっぱなしでいいのか!?」
1人気を吐く翔子。しかし水を打ったように静まり返っている。
「どうしたんだよ!!ビビってんじゃねぇよ!!」
必死で訴える翔子。しかし純子がみんなの気持ちを代弁するように言った。
「もうたくさんだよ…。意地張ってまたレディース続けてもまた恨み買って今日みたいな目に合うだけだもん。それに私たちがレイプされてる写真、持っていかれちゃったし、あれをばらまかれたらもう生きて行けないよ。怖いよ、もう。」
「純子がそんなんでどうすんだよ!しっかりしろよ!」
肩を揺らして訴える翔子から視線を外す。
「ナメられたまんまで引き下がれんのかよっ!!」
なおも訴える翔子。場はシーンとしている。その静寂の中で、ボソッと誰かが言った。
「1人だけレイプされてないくせに…。」
「えっ…?」
何気ない言葉が胸に突き刺さる。頭を冷やして考えれば、確かに自分だけレイプされていなかった。
「レイプされて、中に出されてないからそんな事言えるんだよ…。」
「そうよ!レイプされた私達の気持ちなんて分からないでしょ!」
「1人だけレイプされなかっただなんてズルイ!」
「だいたいアイツは総長を狙ってここへ連れ込んだんでしょ!?なんでその総長がレイプされないで私達がレイプされるの?おかしくない!?」
「そうよ!」
「み、みんな…」
翔子対隊員達、その構図がはっきりとした。
「私はもう辞める。」
「私も。」
「私も。」
翔子を恨めしそうにチラッと見ながら全員が去っていく。そんな隊員達を引き止める事が出来なかった。
「わ、私…最低…。」
頭が熱くなりすぎ、傷心のみんなを気遣う事も出来なかった自分に腹が立った。
「こんなことならいっその事、レイプされれば良かったのに…。何で私だけ…。」
そう思いハッとした。
「も、もしかしてアイツはこうしてレディースを潰すつもりだったの!?」
武史が言った意味が今、身にしみて理解できた。
(な、何者よ、アイツ…。)
警察がいくら潰そうとしても不可能だった自分達をあっさりと潰してしまったあのレイパーが益々恐ろしくなってきた。
(でも結果的に私がこのレディースを潰しちゃった…。優子さんに申し訳ない…。)
創始者、高田優子に何と説明していいか分からなかった。
県内で名を響かせた悪名高きレディースが一人のレイパーにより消滅させられた夜だった。