夜-5
「ああっ夕っあぁんっ」
やめて、と言いたいのに口からは喘ぎ声しか出ない。
躰が勝手に絶頂へ昇って行く。
「あっイクぅっあぁああっ!!」
我慢してた分、凄い絶頂の波にのまれ、結合部から異常な量の潮が吹き出した。
頭は真っ白、視界はチカチカ、躰は治まらない痙攣にビクビク。
「うっ…く」
夕也が慌てて肉棒を引き抜き、着たままのワンピースに精液をぶっかける。
「はぁ……はぁ……」
夕也の体が崩れて私にのしかかった。
私はクラクラしながらもその体を優しく抱き止める。
「僕だけの美夜……愛してる」
夕也はそう言い残して深〜い眠りに落ちていった。
スースーと寝息をたてる夕也の下で、私は暫く呆然としていた。
「やだ……もぅ……信じらんない……」
こういう事はちゃんと意識のはっきりしている時に、目を見て言って欲しい。
これじゃ、何だか生殺しみたい。
しかも、吹き出した潮と夕也の精液でワンピースが酷い事になってるし……。
ああ……でも顔が笑っちゃう。
彼が起きたらちゃんと目を見て言ってもらおう。
そしたら、私も彼に気持ちを伝えよう。
やっと見つけた……私を見てくれる人。
「私も夕也が好き」
寝てる夕也にそっと囁くと、彼は微かに笑ったのだった。