夜-4
「ん……ぅ……」
多分、熱のせいで理性がいい感じに飛んでるんだろう。
だって、夕也らしくなく余裕が無いし、こんなに情熱的なんて……不謹慎だけど嬉しい。
求められてるって思える。
「ぁ……夕……」
私の口から漏れた声は、自分でもびっくりするぐらいの甘く色っぽい声。
だって、キスだけでもうトロトロに溶けてる。
溶けた部分が恥ずかしい所から溢れそう。
それが分かっているかのように夕也が下着に手をかけた。
荒く乱暴に引き下ろそうとするので、腰を上げて自分から脱がし易いようにする。
片脚から抜けた下着はもう片方の脚に引っかかり、夕也は蜜が零れそうな秘部を撫でた。
「ひやぁんっ」
ぬるっとした感触が自分でも分かる。
夕也はくすりと笑って、ぬるぬるの愛液を指に絡め敏感な豆を擦った。
「んっあぁんっ……夕……ああっ」
名前を呼ぶと同時に中指がズプリと入って、ぐちゃぐちゃに掻き回す。
「あっああっああっ」
濡れ易くイキ易い体質の私の躰は、たったそれだけの愛撫で絶頂へ向かって走り出す。
嫌、まだイキたくない……まだ夕也を感じていたい。
夕也の胸にしがみついて必死に快楽と戦う。
ふいに夕也が私から指を引き抜いて、私の躰から快感がサアッと引いた。
「は……あ……」
それでも、淫口はヒクヒク蠢いて更なる快感をねだる。
うっすらと目を開けると、涙の膜の向こうに優しい笑顔の夕也。
「美夜」
「夕ぅ」
名前を呼び合ったのが合図だったかのように、夕也のシンボルが私の中に分け入ってきた。
「は……ああ……んぅ」
隙間が埋まる感覚が好き……夕也を包む瞬間が好き……夕也が……好き……。
自然と流れる涙を夕也の唇が吸い取る。
「美夜……好き……」
え?
「好きだよ……美夜」
熱のせい?
「好き……離したくない……傍に居て欲しい……陽太じゃなくて、僕を選んでよ……」
夕也は思いつく限りの口説き文句を並べたてながら、腰を動かす。
ちょっと待って、気持ち良すぎて頭が整理出来ない。