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僕らの日々は。
【コメディ その他小説】

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僕らの日々は。〜台風来たりて。〜-1

――台風。


台風とは、太平洋や南シナ海で発生した熱帯低気圧のうち、最大風速が平均で17.2m/s以上のものを指す。

ひとたび大型の台風が上陸すれば――
交通機関はストップし、
農家は青ざめ、
漁師は嘆き、
人々は避難し、


そして、あらゆる学生達は翌日の学校の臨時休校への期待に胸を膨らませるのであった……!!



☆☆ 台風来たりて。 ☆☆



「うわ、すごい風だなぁ…」
「そうねっ!すごい風ねっ!」


――とある秋の日の夜。

篠宮家、一葉の部屋にて。


「……なぁ一葉。なんでそんなにテンション高いのさ」
「え?なんでって……台風よ?なんとなくテンション上がらない?」


ウキウキとした様子の一葉の横で、僕――沖田 春風は強風にガタガタと揺れる窓を見ていた。


〜〜〜〜〜〜〜

今日はうちの母親(小学校の教師をやっている)の帰りが遅くなる日であり、昔からその時は夕飯を一葉の家でお世話になるのが通例で、それは今もたまにではあるが続いている。
今日もその例に漏れず、夕飯を篠宮家でご馳走になったのだが……。

本日、僕達が住んでいる地域に近年稀に見る大型の台風が接近していた。

来るときは別にそこまで天候は荒れていなかったのだが、夕飯を食べてしばらく話し、さて帰ろうかという頃には外は強風と豪雨ですごい事になっていた。
とは言え濡れる事を厭わなければ別に帰れない距離でもなかったのだが、

「あらあら。外があんなひどい状態なんだし、春風君に何かあったら困るわ。今日は泊まっていきなさいな」

一葉のお母さんにそんな提案をされた。
どう答えたものか戸惑っているうちに、一葉のお母さんはウチの母に連絡を取り、あっさり承諾を得た。家族ぐるみの付き合いなので、どちらかの家に泊まるって事は昔からたまにある事だったのだ。

……いや、まぁそれは小学生くらいまでの話であり、さすがに高校生となった今では無かったのだが。いくら幼なじみとはいえ女の子の家に泊まるってのはどうなんだろうか。
当然昔みたいに同じ部屋で寝るわけじゃないだろうし、信頼されているって言えばそうなんだろうけども……。

とまぁ、そんなこんなで泊まる事になったのだが――


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