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雑踏の片隅で
【その他 官能小説】

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戻るべき処-7

 ホテルに入ると、ナオコは大きく悩ましげな溜息を一つついた。
 俺はその溜息の艶めかしさに、既に大きく勃起してしまっている。
 彼女と出会ってから、三週間経っていた。俺にしては随分時間をかけた。
 そして、随分手間をかけさせてくれたなという思いが内心こみ上げてきていた。
 ナオコは少し口を開けて、体が熱いのかハァハァと呼吸を荒くしている。
 俺はたまらず、彼女の尻をスカートの上から揉んだ。
 ナオコは眉間に皺をよせて、はぁ、と息を吐き反応した。
 もう、我慢ができない。部屋に入るやいなや、俺は彼女を抱きしめた。

「あ、ああ、ユウジ君……あの、わ、わたし、やっぱり……」
「やっぱり? ここに来て、今から帰るとか言わないよね?」
「わたし……怖いわ、すごくドキドキしてしまって。こんなの、イケない事なのに」

 ナオコは不倫の経験などないに違いない。
 もしかすると、夫の浮気の腹いせに俺と一夜を共にしようかと好奇心で考えたのかもしれない。
 それでよかった。理由はどうでもいい。今が楽しめればそれでいいではないか。
 俺はナオコの着ているシックなジャケットの下に手を差し込み、ナオコの胸の感触を布地の上から確かめる。手にはボリューム感のある感触が伝わってきた。
 ナオコが俺の手の動きを阻止しようと、自分の手で止めようとするが、俺は胸に添えた手に少し力を込めてじんわりとナオコの胸を揉んだ。
 
「ああ、ユウジ君、怖い、怖いわ」
「怖くないよ、男と女がホテルに入ったら、みんなすることだよ」
「だって、わたし、こんなに興奮してしまって……」
「俺にこんなことされるのは、イヤ?」
「……イヤ、じゃないわ、イヤじゃないから……んっ」

 俺はナオコにキスをした。その瞬間にナオコが動きを止めて、体の力も少し抜けた。
 キスをしながら、ナオコのジャケットを脱がして、上着のボタンを外してやる。
 ナオコの豊かな胸の谷間が見えて、徐々に身につけたブラが見えてきている。


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