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アルバイト
【熟女/人妻 官能小説】

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動揺-1

「何だか・・・変な気分だった・・・」

「私もこんなの・・・初めて・・・」

テレフォンオナニーの後、ちょっと落ち着いてからだった。

「なんだか恥かしいよ」と言う僕に、「私も・・・」とまだ話がぎこちない。

「真里さん・・・僕・・・真里さんを抱きたい・・・」素直に気持ちを伝えた。

気持ちが高揚しているのかなと思い少しおかしくも感じた。

真里さんは言葉を選ぶように「私は正直、政が好き・・・でもね、私には、家族がいて旦那も子供もいるの・・解って・・・」

「そっ・・そんな・・こんな気持ちもう・・僕は・・・抑えられない」

自分にも彼女がいることも棚にあげて好きなことをいっている。

「私もだけど・・・解って・・政」真里さんの言葉からはいつもの明るさが消えている。

「解らないよ、だって・・・」

「政は若いからそんなこと言うけど、私は・・・私はもう若くないの・・・」

「それでもいいから・・・それでも」と食い下がる僕に

「政は何も解っていない、あなたに私を背負っていく覚悟あるの?」

残念なことに、返答に困ってしまい。言葉が出てこない・・・

「ねっ・・私も政の人生を狂わせるわけにはいかないの・・・解って」と急に優しく子供をさとすような言葉だったが、その言葉の裏には寂しさもあったように感じた。

「旦那とのことも、私が我慢すれば・・・それが一番丸くおさまるんだよね」と自分に言い聞かせるような言葉に僕は心臓をえぐられるような気分だった。

正直僕自身、由香里とのこともあって、真里さんを全て受け止める自信もなく、優柔不断な自分が情けなく感じる。

不用意な性欲に支配された僕が真里さんを求める言葉がとても薄っぺらく感じた。

「ごめん・・・我が侭をいって・・・」

「いや、私があなたを求めたのよ」と真里さんは言ってくれた。




「政輝君今電話いい?」と突然、美久さんからの電話がかかってきたのは、キャンプの前日だった。

「どうしたの?突然美久さんからの電話ってびっくりしますよ」と僕はのんびりしながら言葉を発した。

夜小腹をすかして、近所のコンビニに買い物に行った帰りだった。遠くで消防車のサイレンが聞こえたが、遠ざかっていくのを聞いて近所ではないんだと少しほっとした。

「いや・・・政輝君には話しておこうと思って・・」いつもの美久さんではなく言葉に切れがない、何かまよっているのかなとも取れる話し方だった。

「どうしたんですか?」と言う僕に

「真里のことだけど・・・」

「えっ・・・真里さんがどうしたんですか?」と急に不安になる。

「うん・・・政輝君にこんなこと言っても仕方ないんだけど」

「何ですか?」

「真里、別居したの」

「えっ・・・」言葉を失った。

「突然だったから・・・政輝君に内緒って言われたんだけど・・・」

「そうですか・・・ありがとうございます。」お礼を言って電話を切ろうとした僕に

「政輝君、真里の力になってあげてね」とだけ言った。

僕は動揺する心を抑え家に戻って、いつものソファーに座って深いため息をついた。

僕のことが原因で別居と思うと、いたたまれない気持ちになった。

「はぁー」ともう一度ため息をついて、そのまま真里さんへ電話をかけた

「はい」と7コール目で真里は電話に出た。

「あっ真里さん」

「どうしたの政」と普段どおりの声を聞き少しほっとした僕がいる。

「うん・・真里さん大丈夫?」

「大丈夫って何が?突然電話してきて大丈夫って・・・」

「うん・・・美久さんから・・・」と言う僕の言葉に

「そっかー聞いちゃった?」と少しおどけて見せる。

「とうとう別居しました。報告遅れてごめんね」と詫びた。

「そんな・・・そんなことどうでもいいけど、大丈夫?」

「何々、大丈夫ばかり・・・私そんなに弱く見える?」

「いや・・・そうじゃなくて・・・僕のせいで・・」と言う僕に

「何言ってるの?私の別居は、私たち夫婦の問題で政は何も関係ないでしょ」と少しきつい言葉で言い返してくる。

「うん・・・」とあいまいな返事しかできない自分に腹がたった。

「とにかく、私は大丈夫だし・・・前々から考えていたことなんだから、子供が変な心配しないの」と怒られた。

「解った・・・」

「ところで政、明日 家見にこない?」

「明日・・・明日・・・うん大丈夫・・・」キャンプのことは分かっていたが、真里をほっとくことができなかった。

「じゃあ明日・・・」と二人で約束をして電話を切ったのだった。


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