隠し撮り、様々-3
吃驚した二人だがそれも一瞬のこと。二人は瞬時に反応して、それぞれのするべきことをした。
ここで一つ記しておかなければならない。忠の身体能力は人並み外れており、そして恵子もスケベな血だけではなく、その人並み外れた身体能力をも受け継いでいた。オマケにセックスをしたばかりなので、二人の息もピッタリだ。
自分を捕まえようとする新司に対して、忠は新司の後ろの恵子を指差して叫んだ。
「あっ、女が危ない!」
その叫びに新司が一瞬気を取られた隙に、忠は踵を返すて脱兎の如く逃げ去っていった。
恵子は忠が自分を指差さそうとしたのを見た途端、その意図を察して「きゃっ!」と短く叫び、驚いた拍子にバランスを崩した風を装って、新司の腕をガッシリと掴んで忠の逃亡を助けた。これは10分の1秒単位の世界の動きだった。
恵子を愛する新司は、恵子の危険回避が最優先なので、しっかりと恵子を抱きとめた。恵子が意図したことだが、新司の包容力にさらなる愛情を深めた恵子だった。
「ああ、新司さん、大好きよ」
恵子の安全を確認した新司は、慌てて階段を駆け下りて不審者を追い掛けたが、もうその姿はどこにも見当たらなかった。
「チクショウ、逃げられた!」
新司は悔しがったが、いつまでもキョロキョロしていても仕方が無い。ひとまず恵子の処まで戻ることにした。そして階段を数段上り、愛する恵子を見上げた途端、予想外の物が目に入り、驚きの余りに足を踏み外してしまった。何に驚いたか?もちろん恵子のむき出しの縦スジがモロに目に入ったからだ。
新司のその様子を上から見ていた恵子は、ハッとなった。父である忠の事が気になる余りに、股間を隠すのをすっかり忘れていたことを思い出した。
(いや〜ん、ノーパンがバレちゃった〜)
恵子は目を見開きつつ新司を見つめたまま、今更ながらに股間をバックで覆うが時すでに遅し。
「け、恵子、なんて格好してるんだ」
態勢を立て直した新司は、一気に階段を駆け上がると、恵子を問いつめた。
「し、新司さんに喜んで貰おうと思って…」
恵子は取りあえず信じられないような言いワケをして様子を窺った。
「そうかあ、オレのためかあ」
セックスオフ会を開催する程の、恵子の卑猥さにのめり込んでいる新司は、それをあっさりと信じて喜んだ。
(良かったあ、新司さんがエッチで)
恵子はひとまずホッとした。
「じゃあ、さっそく」
新司はそう言うと自分の体でガードしながら、恵子のワレメに指を滑り込ませた。
「いや〜ん、こんなところで〜」
恵子は腰をくねらせて言うが、こんなところで弄られるのは二回目だ。
「ビチョビチョじゃないか。相変わらずスケベだなぁ」
新司は指を抜くと、恵子の濡れ具合に満足して、その指をペロリと舐めた。
「げっ!(それ、お父さんの精子入り…)」
恵子は新司をまじまじと見つめて反応を窺った。
「恵子、いつもと味が違うぞ。少し苦しょっぱい。何かしたか?」
新司は少し顔をしかめながら言った。
恵子はドキリとして思わず顔を伏せた。新司は恵子のその反応を見て、あることを想像してしまい、眉をひそめながら恵子を見つめた。