Sweet Sweet Sunday-2
そんなある日、私は夢を見た。
辺りは真っ白で、私と角砂糖以外は何も無かった。
そして私は、また泣いていた。
「どうして泣いているの??」
「お母さんが…お砂糖を取っちゃったの。だから…勇気が出ないの」
私は角砂糖と話していた。
「そっか…お母さんは僕を取っちゃったんだ。でもね、きっとかおりチャンは、僕がいなくても大丈夫だと思うよ。だって君は、優しい子だから」
「そうなの??かおり、大丈夫??」
「うん、大丈夫。でも、もしまだ不安だったら、お母さんに僕を使ってお菓子を作ってもらってよ。それを食べて勇気を出して」
そして目が覚めて、母さんに言ったんだ。
「かおり、きっとこれから大丈夫だよ!でもね、一週間に一回だけでイイから、お菓子を作って!」
あんまり真剣な顔で私が言うので、母さんは初めはビックリしていたケド、
「イイわよ。それじゃあ今日から、毎週日曜日に作ってあげる」
って、微笑んでくれた。
「――り。かおりッ!」
「えッ!?」
「どうしたの??ボーッとしちゃって」
私はオーブンを開けたまま、その場にしゃがみこんでいたらしい。
母さんは心配そうに私の顔を覗きこんでいる。
「ううん!何でもないの。フフッ…」
「なぁに??変な子。フフフ」
「ちょっと…ね」
日曜の我が家は、砂糖の香りと笑い声が、いつまでもしていた。
-fin-