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お日様ジャッジ
【その他 官能小説】

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-5

「でも、この間俺が腕掴んだ時、震えてたじゃねぇか……怖かったんだろ?」

 そろっと顔を上げて見ると、朝陽はそっぽを向いていた。
 その頬は微妙に赤くて、視線は落ち着きが無いようにさ迷っている。

「あ、あれは……陽太がじゃなくて、敏感に反応した自分が怖かったのよ……」

「へ?」

 間抜けに聞き返した俺の反応に、朝陽はバッとこっちを見てまくし立てた。

「あれから、あんた達見ると濡れるのよ!期待するの!ただ腕掴まれただけで感じるの!悪かったわね!」

 見る見る内に真っ赤に染まる朝陽の顔。

「でも、私は私だけを好きでいてくれる人が良いの!躰だけ気持ち良くたって……虚しいじゃない」

 朝陽はぶうっと不貞腐れて再びそっぽを向く。

「俺……朝陽が好きだ」

「そんな社交辞令みたいな言葉いらない」

 あう……今までの自分の尻の軽さが恨めしい……どうしたら伝わるんだよ。

「社交辞令じゃないし、嘘でもねぇよ。あれから朝陽の事ばっかり考えてた。朝陽の態度が前と変わんないからムカついたりもした」

 どうか伝わってくれよ……。

「夕也に話したら『厄介なのに惚れたね』って言われて……初めて気付いた」

 こっちを向いた朝陽が驚いた顔で俺を見ている。

「他の女はいらない……朝陽だけで良い……朝陽だけ欲しい……それじゃダメかな?」

 ダメかな?って……何て弱気な告白なんだ……ダメって言われたらどうすんだよ?

「信用できない」

 ですよね。

「陽太って八方美人じゃない。その中の1人なんて嫌。私って結構、贅沢だし我が儘なのよ。嫉妬深いし面倒くさい女なの」

 そうなのか?

 俺が驚いた顔をしていると朝陽が苦笑する。

「ほら、陽太だって私の事そんなに知らないじゃない。私だってアンタの事、八方美人で良く笑う極太チンポ男だって事しか知らないわ」

 最後は余計な気もするが、言われてみればそうかもしれない。
 だからと言って朝陽を諦めるなんて出来ない俺は、何とかして望みを繋ぐ。

「じゃ、じゃあさ……これから知ってくってのは……どうだ?」

「これから?」

「そう!お試し期間っつうかさ……だからって手ぇ抜いたりしねぇから!朝陽一筋で大事にするから……」

 俺はちゃぶ台に両手をついて朝陽に体を乗り出した。

 何?この必死にしがみついてる格好悪ぃ俺……でも、どうしても手に入れたい……格好悪くたって構うもんか。


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