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修平と夏輝は興奮冷めやらない様子でプールサイドに降りてきた。ミカとケンジはすでに着衣の状態に戻っていた。
「どうだった?二人とも。」
「も、も、もう俺、完全にお二人のファンになっちまいましたっ!サイン下さいっ!」
「あ、あたしもっ!」
「まったく、恥ずかしいったらありゃしない・・・・。」ケンジが頭を掻きむしって照れた。「人に見られてセックスするのは、やっぱり緊張するよ。」
「でも、ケンジ、いつもあんな感じだよ。」ミカが言った。
「そうなんですね。」
「で、何か得るものはあった?」
「そりゃもう!得るものだらけです。」
「さっきのあなた方のやり方を真似て、やってみます。」
「真似するのか?」ケンジが言った。
「はい。俺、ケンジさんの服の脱がせ方や、キスやなめなめ、真似してやってみます。」
「ま、ケンジの真似してセックスしてりゃ、間違いはないね。」ミカが言った。
「あたしたちのエッチとは全然違ってたよね。」
「もうすげーよ、俺の中のエッチのイメージが180度変わった。」
「何だか、あたしたちもやってみたくなっちゃったね。今すぐにでも・・・・。」夏輝が言って赤くなった。横で修平も赤くなってこくこくとうなずいた。
「ここでやってみる?」
「えっ?!」
「あたしたちみたいに、ここで二人で練習してみる?」
「い、いいんですかっ?!」修平が叫んだ。
「じゃあ、今度はあたしとケンジが上から見ててもいいかな?」
「も、もちろんですっ!」夏輝が言った。「光栄です。ご覧になった後、いろいろとご意見をください。その内容を反省材料にして、後でミーティングで分析しますから。お願いします。」
「お願いしますっ!」修平も頭を下げた。
「な、なんだよ、ミーティングって。」ケンジが呆れて言った。
「冗談だよ、見やしないよ。二人だけで楽しみな。あたしたちスタッフルームにいるから、終わったらおいで。」
歩きかけたミカが振り返った。「そうそう、ゴム、使う?」
「い、いえ、今は大丈夫な時期なので、結構です。」夏輝はちょっと恥ずかしそうに言った後、ちらりと修平を見た。
「そ。」
ミカとケンジは小さく手を振りながらプール場のドアを出て行った。