天使に調教 *性描写あり-1
去年の秋に開かれた、王都の盛大な舞踏会で、ランベルティーニ公爵の姿を一度見かけていた。
遠くから、大勢の女性に囲まれる彼を見ても、なんとも思わなかった。
貴族はみんな悪だと決めつけ “来年の秋の舞踏会であの男を殺しなさい“ と、お父さまに言われ、ただ頷いた。
書類を届けに行くときも、ただ最適な相手としか、思わなかった。
……けれど、『カテリナ』として過ごすうち、恋してしまった。
公の場で見せる、申し分ない貴公子の『ランベルティーニ公爵』にではない。
結構わがままで、子どもっぽくて、時にはメチャクチャな命がけの勝負を堂々とやったりする『ルーファス』に。
広い寝台の上で、なんなくドレスを剥ぎ取られ、いいように弄ばれる。
カテリナの両手は、もうタイなどで戒められていないけれど、もっとタチの悪いものに絡み取られている。
「うん。そのまま手を離さないで、もっと足を広げて」
仰向けに横たわりるカテリナに、両手で膝裏を抱えあげさせ、至極楽しそうな顔で、ルーファスが更に命じる。
「…………」
幼児に排泄をさせるような格好。
気絶しそうな羞恥に、もう『恥ずかしい』とすら口にできない。
目を瞑り、真っ赤になった顔を横に背けてシーツに押し付ける。
少しでもルーファスの視線を感じまいとしながら、そろそろと足を広げた。
視線に晒された秘所が、触れられてもいないのに、じんわり潤ってくるのを感じる。
「んっ!」
人差し指で、軽くすじをなぞられ、反射的に閉じようとした足は、ルーファスにしっかり阻まれた。
「ほら、せっかくいい眺めなんだから、閉じないでくれ」
「で、でも……」
「もっと見たい。カテリナの恥ずかしがる顔も、最高だし。な?お願い」
顔を覗き込まれ、甘くキスされながら強請られると、どんなに恥ずかしくても、頷くしかできない。
本当に、ある意味で悪魔よりもタチが悪い青年だ。